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Maker Faire Tokyo 2014注目のMaker

あの“neko-tter”がMFT2014に登場! 「ハルロック」を支える敏腕の男たち

誰でも再現できるように落としこむ

作品にも登場した「neko-tter」を実際に猫に装着してみたところ(写真提供:西餅さん) 作品にも登場した「neko-tter」を実際に猫に装着してみたところ(写真提供:西餅さん)

——MFT2014ではマンガに出てきた、猫が餌を食べたり水を飲んだりすると、Tiwtterにつぶやきが投稿されるという猫のツイートシステム「neko-tter」を出品されるわけですが、出展までにどういう経緯があったのでしょうか。

西餅さんのご主人:このneko-tterのときもこういうことがやりたいと相談したら、鳥居さんから「同じようなことをやろうとしている人が近くにいる」と言われまして。それがアレンツです。アレンツは「ペットパル」という、ペットの健康管理までを考えたプロダクトを開発しているのですが、neko-tterとオーバーラップするところがあるので、一緒に何かできたらいいねという話はずっとしていました。そこにMaker Faireという機会があったので、何かコラボレーションをしようということになりました。

鳥居:アレンツさんとは電子工作友達で、ペットに関する電子工作をしようという話をしていたんです。そうしたら、同じようなアイデアが西餅さんから上がってきて。

——MFT2014で、マンガのなかのneko-tterが展示されます。読者の方などもたくさん見に来られると思うのですが、どういったデモをされる予定ですか?

鳥居:猫がいないんですよね、当日は(笑)。見た目にはあまりおもしろくないんですよ。箱があって、無線のステーションがあって、近づけるとインターネットで何か起きてるという。絵的には全然おもしろくない(笑)。ただ、neko-tterは完成していて、ソースコードや3D CADで作ったデータなどはすでにオープンソースで公開しているので、みなさんで作っていただくことは可能です。

西餅:うちの猫にneko-tterをつけている動画を流すというのも考えています。

——neko-tterに関して苦労された点はありますか?

鳥居:neko-tterは製品でなく、みんなが作れる電子工作というところですかね。みんなが秋葉原やネットショップで部品を買い集めて、3Dプリンタにがんばって入力すると自分のneko-tterができるという、そのプロセスも含めて設計するのがたいへんでした。誰でも再現できるように落としこむのが結構難しかった点です。

——誰でも自分で部品を買ってきて作れる、オープンな電子工作でなければいけないというところですね。

鳥居:とはいっても、再現できる人は結構限られるかもしれませんね。かなり小さく作っているので。

——アレンツさんと進めているプロジェクト、犬猫の健康管理をするデバイスであるペットパルの展示もされる予定ですか?

鳥居:ペットパルの試作機(開発用に設計したもの)を展示しようと思っています。具体的には基板ですね。今回、講談社さんから晴ちゃんの使用許可を頂いたので、このペットパルの試作基板に晴ちゃんの絵をプリントして、販売しようと思っています。 

アレンツ・ウィル・アーチェルWill Archer Arentzさん。ノルウェーのErgodics社CEOだ。 アレンツ・ウィル・アーチェルWill Archer Arentzさん。ノルウェーのErgodics社CEOだ。

——ペットパルの開発は、現在どのくらいの人数で行われているのですか?

アレンツ:この3人と、アメリカに3人の6人のメンバーで活動しています。日本市場は魅力的ですので、まずはここ日本を拠点にやっていきたいですね。

——アメリカのチームの方も猫好きなんですか?

アレンツ:いや、犬好きです(笑)。だから猫パルじゃなくてペットパルなんです。

——なるほど。ペットパルはオープンソースで作っていこうという方向性なんですか?

アレンツ:現段階ではオープンソースですが、将来的には製品化も目指したいと思います。 

ペットパルの基板に部品を載せたもの。39.5 x 29mmととても小さい。MFT2014ではこの試作基板を販売予定。 ペットパルの基板に部品を載せたもの。39.5 x 29mmととても小さい。MFT2014ではこの試作基板を販売予定。

——ペットパルを使うとどんなことができるんですか?

鳥居:たとえば、ペットがどれくらい寝ているか、誰と遊んだかという記録がとれます。今回のMaker Faireでは、基板に部品を載せた可動品も販売できたらいいなと思って、現在作っています。開発者向けにベーシックインタプリタを入れて、みなさんが何かプログラミングができるようなプラットフォームにして出したいと思っています。あとは間に合うかどうかなんですけど(笑)。

——ハルロックというマンガについて、今後こんな風にしていきたいという展望があれば教えてください。

西餅:現在は1週読み切りというのが基本で、たまに前後編という感じなんですが、もうちょっと長いお話も書いてみたいと思っています。今は友達の悩みを解決するといった個人的な話がメインですが、企業と連携したり、公共のもの、たとえば福祉といった話も取り入れたりして、少しスケールの大きいものもやっていきたいですね。

——今回MFT2014に出展されて、ハルロックという作品に初めて触れる方に、どのように楽しんでもらいたいと思っていますか?

西餅:現在も反応は半々なんですよね。楽しいねっていう方と、電子工作はこんなんじゃないよっていう。電子工作をやられている方はここが違うと思うところがあるでしょうし、期待されているだけに物足りないと言われることもあります。それは期待の裏返しなので嬉しいのですが。マンガに関しては、それぞれが好きに読んでいただければいいですし、Maker Faireで私たちの作ったneko-tterやペットパルの制作物を見ていただいて、ちょっとでも楽しんでもらえればいいなと思います。 

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