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GW特別企画

【動画あり】子どもの日なので高度30000mまで鯉のぼりを揚げてみた

「屋根より高い鯉のぼり」があるなら、もっとスケールを大きくして「雲より高い鯉のぼり」があってもいいじゃないか。よし、それなら宇宙に向かって鯉のぼりを揚げてみようという事で、北海道まで行ってきた。(撮影:小牧寿里、越智岳人)

このどうかしてる企画に協力していただいたのはヘリウム風船を使った空中撮影の第一人者、北海道札幌市にある岩谷製作所の岩谷圭介さんだ。

「鯉のぼりを宇宙に飛ばしたいんですけど」と、内心怒られるかもしれないと思いながらメールで相談したところ、まさかの快諾を頂いた。

さっそく札幌にお住いの岩谷さんとメールと電話でやりとりして鯉のぼりの仕様を決め、fabcross編集部で作った鯉のぼりのデータを岩谷さんに送った。

データを基に岩谷さんが鯉のぼり型の機体を発泡スチロールで作り、何度か試験を繰り返して完成した機体がこれだ。

前から 前から
後ろから 後ろから

本体の前側に小型アクションカメラ「GoPro」を内蔵していて、カメラに空を舞う鯉が映るよう、小さな鯉のぼりが取り付けられた。後方には落下後に見つけやすいよう、ブザーが仕込まれている。

全体的に軽く、空気抵抗を受けながら落下するので、地上には時速7kmとゆっくりとしたスピードで落ちる。万が一、人やものに当たっても事故にならないよう設計されている。 

fabcrossのロゴとあわせて、偶然に誰かが見つけたときのために連絡先を載せておくこともマナー。このほかにもブザーの止め方や機体に関する説明などが貼られている。 fabcrossのロゴとあわせて、偶然に誰かが見つけたときのために連絡先を載せておくこともマナー。このほかにもブザーの止め方や機体に関する説明などが貼られている。

飛ばす日を間違えると1000km移動する事になる!?

さまざまな気象情報を収集して、ベストな打ち上げタイミングを予測することも重要だ さまざまな気象情報を収集して、ベストな打ち上げタイミングを予測することも重要だ

さて、機体が完成したからにはなんとしても飛ばしたいところだが、ヘリウム風船は気象条件(風の向きや風力)に大きく左右される。文字通り「風任せ」なので、予報やさまざまなデータから、最も風の弱い日を特定して飛ばす必要がある。ちなみに北海道は東西方向に広がり、農地面積が広く、市街地や山林に落下するリスクが国内で最も低い地域らしい。

しかし4~5月の北海道は風の強い日が多く、札幌近郊で飛ばしても、釧路からはるか東の海中に落ちてしまう可能性があるという。

機体は完成したものの、打ち上げ日が決まらず「こどもの日に間に合わないかな……」と諦めかけていた4月下旬に岩谷さんから連絡があり、急いで北海道に向かった。 

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