クラウドファンディング実体験レポート
初めてのKickstarterで初めての3Dプリンタを手に入れました ~1万円以下、激安3Dプリンタのその後
そして完動へ
そこからまた試行錯誤すること数日、ついにちゃんとした出力物が目の前に現れた。
なんかカクカクしてるのはプリンタ性能のせいではなく、もともとポリゴン風の3Dモデルなのだ。
さっきうまくいかなかった原因は、フィラメント送りがうまくいっていなかったこと。エクストルーダの裏側についているネジが緩んでいたのだ。
これ。フィラメントの挿入時にこのネジを外してフタを開ける。このネジはただのフタの固定用だと思って緩めにしていたのだが、実はフィラメントの射出にもかかわる重要なものだったのだ。(なので、もしかしたら付属フィラメントでもうまくいったのかもしれない。ネジさえ締めておけば)
3Dプリンタのある生活
こうして僕は、それなりの紆余(うよ)曲折を経て、初めての3Dプリンタを手に入れた。それからはまいにち1~2個ずつなにかを出力して、充実した3D生活を送っている。
これはFacebookグループのメンバーがアップしていたもの。SDカードスロットの外側に露出している端子を保護するためのカバー。
3Dモデルの投稿サイト、ThingiverseからDLしてきたものたち。星はクリスマスツリーのオーナメントで、いま家のツリーに飾ってある(左がちょっと設定をまちがえたやつ、真ん中が成功)。右は抵抗の足をちょうどいい間隔で折るための器具。
あとは、モデリングも少しかじってみて、息子たちに星や自動車の形を作ってあげたりした。彼らにとってみれば、ある日、急によくわかんない三角形のロボットが家にやってきて、あたらしいおもちゃをどんどん作ってくれるのだ。もちろん大興奮である。
そんな毎日のなかで、僕は完全に3Dプリンタのトリコになってしまった。いままでいろんなFabスペースで3Dプリンタが活用されているのを見てきて、ツールとしての実用性はわかっているつもりだった。でも、自分には必要ないものだったし、ましてや家にそれがあるというのはちょっと想像がつかなかった。
でも、実際にそうなってみると、もうめちゃくちゃに楽しいのだ。この間までは「他人が作ったモデルなんて出力しても意味なくない?」と思っていたのに、今では魚の骨の形をしたクリップやら、ロボットの人形やらが部屋中に散乱している。(フィラメントを1色しか持っていないので、全部黄色い)
それに、家にあるということは、子供と一緒に遊べる。これがすごくいい。
まとめ:ありがとう101Hero
で、実は。この最初の3Dプリンタが家に来てまだ1週間なのだが、僕はもう新しい3Dプリンタを買おうと思っている。もっと高性能で、カスタマイズもできるやつ。
そう言うと101Heroに出資したことに後悔しているみたいだが、決してそうではない。この製品のおかげなのだ。「家に3Dプリンタのある生活」の楽しさを知ることができたのは。ほかにも、101Heroは僕にものすごく多くのことを与えてくれた。ずっと注文ボタンを押す瞬間のテンションでいられた半年間の時間、それにたくましい海外のギークたちとコミュニティーで交流できたこと、あと3Dプリンタの構造に関する基本的な知識も。ぜんぶこの101Heroのおかげだ。
とにかく、僕の初めてのKickstarter体験はすべてがうまくいって、最高の結末を迎えた。101Heroは僕の人生を変えた、最高の3Dプリンタである。ありがとう、101Heroのメンバー!
(というのはあくまで僕にとっての話であって、さっきコメント欄を見に行ったらいまだ初期不良組と未到着組のクレームが殺到し、盛大に燃え盛っているところであった。でも最後のアップデートによればメンバーは現在発送作業に専念中とのことで、あとでサポートもあるかもしれない(ないかもしれないけど)。願わくば、彼らも報われますように……。)
【補足】執筆時(2016/12/22時点)の状況
これを読んで101Heroが欲しくなった方は公式サイトより注文できますが、いまはまだその時ではないでしょう。事前にKickstarterのコメントページ等で最新の発送やサポートの状況を確認のうえ、改善されたタイミングでご注文ください。正しく動きさえすれば、コスパ最高で非常におすすめの製品です。
また、購入された方向けに、ブログに使用上のノウハウをまとめました。組み立て前にぜひお読みください。