オライリー・ジャパン「Maker Faire Tokyo」運営スタッフインタビュー
Makersの「見せたい」「見たい」を実現するMaker Faireは初心を忘れない!
日本のMakersカルチャーを牽引するオライリー・ジャパンのイベント、「Maker Faire Tokyo」。2008年に第1回が開かれ今年で通算11回目になる。会場もお台場のビッグサイトになり、8月1日(土)〜2日(日)に開催する。電子工作を中心に、約350の出展者が作品を語り、1万人を超す来場者が見て、触れる。Makersには至福の2日間だ。初回から運営しているオライリー・ジャパンのスタッフにインタビュー。イベントとしての変遷、今回の特徴や将来の方向性などを語ってくれた(写真提供:オライリー・ジャパン)。
それは多摩川の河原から始まった
——Maker Faire TokyoもMake Tokyo Meeting(MTM)のときから数えて11回目。今回はお台場のビッグサイトと会場も大きくなりました。
オライリー・ジャパン(以下OJ):1人でも多くの方に出展してもらおうとやっていくうちに、大きな箱が必要になって、ここまできました。毎回、規模は大きくなっていくんですが、私たちのリソースがなかなか追いつかなくて。出展者、来場者の皆さんにご迷惑をおかけしてないか、ヒヤヒヤしながら運営しています。
——そもそもこのイベントはどういう経緯で始まったのですか?
OJ:雑誌「Make:」の日本語版を2006年に発刊し、翻訳者や執筆者の方が本に載っていた作品を作って持ち寄ったのがきっかけです。多摩川の河原で参加者は12人でした。それが本当に楽しくて。「別の形でやりたいね」という話になり、会場を探しました。すでにアメリカではイベントとして成功していたので、少しは人も集まるだろうと。それがMTM第1回で場所は清澄白河のインターナショナルスクールです。出展者は30組、来場者600人ほどでしたね。運営ノウハウがあるわけでもなく、すべて一から作り上げていきました。IAMAS(情報科学芸術大学院大学)や多摩美術大学の方が協力してくれたのも大きかったですね。やってみると意外に好評で「これなら2回目も行けるんじゃないの」ということで継続することになりました。
——2回目は多摩美術大学での開催ですね。
OJ:そうです。出展者60組、来場者1200人と倍増しました。3回目がデジタルハリウッドの八王子制作スタジオで、90組2200人。
——順調に推移したわけですね。
OJ:参加される人数が増えていったのはありがたいことなのですが、会場が問題です。結局のところ、初期は出展者でもある大学の先生や関連団体の方々にお世話いただく感じでした。4回目となる2009年の秋には大きな箱も必要になってきて、たまたま東工大の先生に相談したら、大岡山のキャンパスをあたってみよう、ということになりました。