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失敗を乗り越えて夢を追い続ける——新体制で未来志向のエンターテインメントを目指すスケルトニクス

2011年に巨大な外骨格スーツで街中を闊歩(かっぽ)する動画を公開し、瞬く間に話題になったスケルトニクス。

沖縄工業高等専門学校出身の3人を中心に結成し、法人化した後に多くのメディアに露出し注目を集める一方で、より高性能なパワードスーツの開発を目指していた。しかし、1年の開発期間中に目標に到達することができなかったとして、2015年末に開発を凍結。その後、結成時からの仲間だった2人が相次いでチームを離れた。

そして2016年、新しい体制でスケルトニクスが活動を再開する。結成時からの唯一のメンバーである阿嘉倫大(あか・ともひろ)氏が代表取締役に就任。エンターテインメント分野にフォーカスして外骨格スーツをアップグレードし、2018年4月にはオーダーメイドによる外骨格スーツの一般向け販売を開始した。

再び私たちの前に戻ってきたスケルトニクスは、いま何を目指すのか。2018年5月に岐阜県大垣市で開催されたイベント会場で、最新の外骨格スーツを披露する現在の彼らを追った。
(取材、撮影:越智岳人、後藤銀河)

——今回「ロボカップジャパンオープン2018おおがき」に参加されたのは、どのようなことがきっかけですか?

阿嘉: ロボット産業に力を入れている大垣市から、「来場者が直接触れられて、ワクワクするものを提供したい」ということで、直接参加要請をいただいたのがきっかけです。

——以前Maker Faire Tokyoでのデモも拝見しましたが、子どもたちの反応はいいですね。

阿嘉:はい、子どもたちも、お父さんたちも、すごくウズウズしています(笑)。まず子どもを載せて、じゃあ次はお父さんが、みたいな(笑)。

スケルトニクスCEO 阿嘉倫大氏 スケルトニクスCEO 阿嘉倫大氏

——装着にはどれくらいの時間がかかりますか?

阿嘉:これは第5世代モデルで、イベントの来場者でも体験できるよう、装着にかかる時間は数分間程度に短縮されています。体験搭乗では、安全のため上半身だけ動かすようにしています。

——設計する上で参考にされているものは何かありますか?

阿嘉:関節やアームの機構については、昔からある技術を応用しながら、現代的なアルミニウム骨格としています。今は新しいカーボン系の素材などに挑戦しようとしています。社会が変化して、ロボットやエンターテインメントに求められる新しいニーズが出てきています。単純に古い技術を採用するとかではなく、そうしたニーズに対して新しいアプローチで対応しています。

外骨格スーツを装着すると、人体が2倍拡張したような感覚が得られる。 外骨格スーツを装着すると、人体が2倍拡張したような感覚が得られる。

——2014年4月のインタビューでは、搭乗したまま車に変形できるパワードスーツ「エグゾネクス」を開発中とのことでした。その後2015年12月にエグゾネクスの開発を中止するというリリースを出されています。

阿嘉:元代表の白久(白久レイエス樹氏)が2016年の春に抜け、残った2人でやっていましたが、いろいろあって2017年初めには僕1人でした。

エグゾネクスの失敗と仲間との別れ

阿嘉:エグゾネクスプロジェクトは、2015年末に凍結しました。スケルトニクスという会社は、エグゾネクスを開発するためのリソースを生み出す器として作ったので、スケルトニクス社自体の存在意義はいったん無くなりました。

そこで当時のメンバーと時間をかけて話し合ったところ、白久は新しいキャリアとして別の道に進むことになりました。僕自身は、エグゾネクスの計画は失敗だったということもあって、スケルトニクスという枠の中で、まだ続けていきたいという気持ちがありました。

——続けていきたいと思われた一番大きな理由は何でしょうか?

阿嘉:エグゾネクスは、設定された期限内には終われませんでしたが、僕自身はまだやれることがあると思っています。

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