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Roland D.G.、新ブランド「monoFab」で3DプリンタとCNC切削機発表

デジタル加工機事業を展開するローランド ディー.ジー.(Roland D.G.)は2014年9月3日、同社初の3Dプリンタ「ARM-10」と新開発のCNCミリングマシン(切削機)「SRM-20」を発表した。新シリーズ「monoFab(モノファブ)」として世界展開する。

Roland D.G.は今年5月に、3Dプリンタと小型CNC切削機を開発中で、今秋発売すると明らかにし、複数の展示会で試作品を展示していた。

新製品のシリーズ名となるmonoFabは、デスクトップでの新たなデジタルものづくりのあり方、デスクトップファブリケーションを提案する目的で立ち上げるブランド。monoFabシリーズの特徴は同社が25年にわたり培ってきたCNC切削機と3Dプリンタを組み合わせたものづくりソリューションにあるという。デスクトップサイズのCNC切削機と3Dプリンタを両方手がけるメーカーは世界に例がなく、新たな価値創造を提案するRoland D.G.の最大の強みになるとしている。 

3DプリンタARM-10は、光造形方式を採用しており光源に紫外線LEDを使ったプロジェクタによって紫外線硬化樹脂を1層ずつ硬化させることで造形する。面で露光するため、レーザーを使った点露光よりも造形時間を短くできる。また硬化した樹脂を引き上げながら造形するつり下げ方式の採用により、樹脂槽に沈めながら積層するよりも樹脂使用量を抑えられる。

標準添付する出力ソフトウェア「monoFab Player AM」は、初心者でも気軽に造形できるよう3Dデータの不備を自動修復するヒーリング機能やサポート(支持)を自動生成する機能を備えている。 

ARM-10の主な仕様は、本体サイズ430(幅)×365(奥行)×450(高さ、以下同)mm、重さ17kg、最大造形サイズは130×70×70mm、XY解像度は200μm、最小積層ピッチは10μm、積層スピードは1時間あたり10mm(積層ピッチ150μm)。価格は68万円(税別)。

CNC切削機SRM-20は、これまでの切削機に関するノウハウを投入し新たに設計した製品。寸法精度や仕上がり表面の美しさなど精巧さが求められる加工に強みを発揮するという。アクリル、ABS、木材、ケミカルウッド、ワックス、発泡剤など多様な材料の切削が可能。同社従来製品と比べ高性能の切削用モーターを採用しており、小型ながらより高速で高精度の加工が可能という。フルカバー構造と標準装備の集塵トレイによって、加工時の切削くずや粉じんの飛散を防ぎ、安全でクリーンな環境を保てる。

CAMソフトウェア「MODELA Player 4」、2D切削ソフトウェア「iModelaCreator」、簡易加工ソフトウェア「ClickMILL」を標準添付し、材料の切り出しや彫刻などの2D加工から3D CADデータによる3D加工までが可能。

SRM-20の主な仕様は、本体サイズ451×426.6×426.2mm、重さ19.6kg、XYZストロークは203.2(X)×152.4(Y)×60.5(Z)mm、動作速度は毎分6~1800mm、モーター最高回転数は7000rpm。価格は48万円(税別)。 

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