アタッチメント交換で3Dプリントやフライス盤になるロボットアーム
2014/09/19 17:45
一般的には高価な高精度ロボットアームが、2000ドル以下という破格値でKickstarterに登場した。アーム先端につけるアタッチメントの交換で3DプリンタやCNCフライス盤などとして使える。
このスカラロボットアーム「FLX.ARM」の作業領域は、XY平面で(リーチ)406.4mm、Z軸は203.2mmとかなり大きい。XY平面上に±0.025mmの精度で位置決めできる。アーム先端の移動速度は毎秒1mだ。
3Dプリンタとして使用する場合、全金属製のホットエンド使い、PLA、ABS、HIPS、ナイロン、ポリカーボネートなどのフィラメントでプリントできる。最小積層ピッチは100μm。パーソナル3Dプリンタと比べて大きな造形が可能だ。
CNCフライス盤として利用する場合、回転工具の「PROXXON IBS/E」(別売)がマウントできるアタッチメントを使う。堅い木材、合板、アルミニウム、銅、アクリルなどを素材として扱うことができる。他にもヘッド部分を取り替えることでピックアンドプレースマシンや、プローブ(デジタイザ)として用いることができる。
ソフトウェアは独自のものだが、WebGLをサポートしているブラウザ経由で使える。3D CADの基本的な機能のほか、コントロールシミュレーション、ツールパスの可視化、3D PCBレイアウトなどが行える。インポートできるファイル形式はSTEP、IGE、STL、VRML、Gコードなど。
高精度のロボットアームは市場では1万ドル以上するが、FLX.ARMは既成の部品を用いてアームを組み立て、製造およびキャリブレーションを自動化することで1799ドルからという低価格を実現した。
記事執筆時点で目標資金額5万ドル(約540万)のうち、1万ドル以上が集まっている。FLX.ARMは1799ドル(約19万5000円)の出資で入手可能だが、現在のところ米国内のみの発送だ。3DプリンタやCNCフライス盤としてのヘッド部分のパーツも購入可能となっている。