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3D Hubs 3Dプリンタトレンド10月版、上位メーカー減少傾向続く

3Dプリンタ共有ネットワークサービスを世界展開する「3D Hubs」は、同サービスに登録された3Dプリンタに関する調査レポート(10月版)を発表した。fabcrossで取り上げた前回(8月版)と比べ、プリンタメーカー別シェアの順位に変動はないが、前回同様その他のシェアが伸び、首位のStratasys(MakerBot含む)をはじめとした有名メーカーのシェアはわずかずつ減る傾向が続いている。

プリンタメーカー別、実使用数分布 プリンタメーカー別、実使用数分布

プリンタメーカー別シェアで見ると、1位Stratasysが全体の24.4%(8月比0.7ポイント減)、2位RepRapが19.2%(同0.6ポイント減)、3位Ultimakerが13.3%(同0.1ポイント減)、4位3D Systemsが7.7%(同0.4ポイント減)と少しずつ減少している。ここのところ上位の減少傾向は続いており、集計でOtherでくくられているその他メーカーのシェアが増加している。

プリンタモデル別、実使用数分布 プリンタモデル別、実使用数分布

3Dプリンタモデル別では、1位「Replicator 2」が9.5%(8月比0.3ポイント減)、2位「Ultimaker 1」7.3%(同0.5ポイント減)、前回3位に順位を上げた「Prusa i3」が6.7%(同0.3ポイント増)、4位「Replicator 2x」は6.2%(0.2ポイント減)、5位は「Ultimaker 2」6.0%(同0.5ポイント増)、6位「RepRap」4.7%(同0.5ポイント減)と続いている。

クラウドファンディングによる3Dプリンタキャンペーンの3D Hubsへの影響 クラウドファンディングによる3Dプリンタキャンペーンの3D Hubsへの影響

スタートアップ企業が3Dプリンタの新製品を発表する際にはクラウドファンディングサービスを利用することが多い。今回3D Hubsはそのクラウドファンディングキャンペーンでの3Dプリンタへの影響を特別リポートとして公開している。この4年間(2011~2014)にクラウドファンディングサービスを利用した3Dプリンタプロジェクトの資金調達額は2000万ドル(約21億円)に達している。このうちKickstarterでの調達が1800万ドル、Indiegogoが200万ドルとなっており、この2つでほとんどを占める。プロジェクト成功数ではその差は縮まり、Kickstarterが41、Indiegogoが20だ。また面白いのが、予定した出荷時期からの遅れを、調達資金額別に調べたデータで、50万ドル(約5300万円)以上集まったプロジェクトでは平均157日の遅れで、10万以上50万ドル以下では平均123日の遅れ、10万ドル以下では平均85日の遅れと、調達資金が大きいほど出荷予定がずれ込むという結果になっている。

3D Hubsはオランダに本拠を持つ3Dプリンタ共有サービスで、所有者が自分の3Dプリンタを登録し、ユーザーは3D Hubsのサービス経由で、最寄りの3Dプリンタから出力できる。全世界でサービス展開しており、3Dプリンタ登録数は6377台に達している。 

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