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米HPが産業用3Dプリンタ市場に参入を正式発表、発売は2016年

米ヒューレット・パッカード(HP)は、同社初の3Dプリンタ事業参入について正式に発表した。これまでの2Dプリント技術を活用した「マルチジェットフュージョン」と呼ぶ新しい技術を開発したという。

インクジェットプリンタで一般向けから業務用まで幅広いラインアップを展開する米HPのメグ・ホイットマンCEOは、3月の株主総会で3Dプリンタ事業に触れていた。6月に詳細を発表するとしていたが、10月にずれ込んだ形だ。

既存の3Dプリンタの多くは一度に1つの材料でしかオブジェクトを作製できないが、HPは新開発したマルチジェットフュージョンと呼ぶ独自技術で、複数の材料を同時に扱えるとしている。

マルチジェットフュージョンには2Dプリンタで培った技術が大いに利用されている。粉末状の材料を敷き、材料の粒子が結合する融合剤を加え硬化させることを繰り返すことで造型する。必要な部分にはさらに化学剤を加えることで、オブジェクトの表面は滑らかな仕上がりになるという。また、色をつけることも自由にできる。この技術では、従来の3Dプリンタの10倍の速度で、より高い精度で強靱な造型を行えるという。2016年に市場に製品投入する予定。

HP社スティーブン・ニグロ副社長は「これまでの3Dプリンタ市場を調査した結果、造型速度、クオリティ、コストに大きなギャップを感じた。我が社の3Dプリント技術はよりよい品質、生産性の向上、経済的なひらめきを提供するよう3Dプリンタの可能性を最大限に発揮し、産業全体の製造を変えるよう設計されている」と述べている。 

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