AgIC、電子回路が書ける銀ナノインクペンに続き“消せるペン”を開発
2014/11/19 17:15
AgICは、導電性の銀ナノインクで書いた線を簡単に消す技術を開発し、銀ナノインクペン「AgIC Circuit Marker」と消しペン「AgIC Circuit Eraser」をセットにして「AgIC Erasable Circuit Maker」として発表した。Kickstarterで1万ドル(約117万円)の資金を募集している。
東京大学発のベンチャー企業AgICは、fabcrossでも何度も紹介しているとおり、電気を通す銀ナノインクを使った事業を展開しており、銀ナノインクマーカーペンやインクジェットプリンタを販売している。
AgICのCEO清水信哉氏によると、これまでは銀ナノインクでいったん書かれた回路を修正できないことが問題だったが、消す技術を開発したことで、鉛筆と消しゴムを使うように、簡単に回路の修正ができるようになった。これは迅速かつ低コストでプロトタイプの開発が行えるようになることを意味する。
AgIC Circuit Eraserの使い方は非常に簡単で、ペンのキャップを外して、銀ナノインクで書かれた回路の消したいところをなぞれば、即座にその部分が消えて電気的に遮断される。
Kickstarterでは、AgIC Circuit Eraser単品を10ドル、AgIC Circuit Markerと1本ずつセットにしたものを25ドルで入手できる。出荷開始は2015年3月の予定だ。
また、AgIC Circuit Eraserは11月18、19日に渋谷ヒカリエで開催中の「TechCrunch Tokyo 2014」や、11月23、24日に東京ビッグサイトで開催される「Maker Faire Tokyo 2014」で披露するとしている。