陶磁器向けデルタ型3Dプリンタ「3D PotterBot」
2015/02/17 17:00
「3D PotterBot」は米フロリダ州パームシティに本拠を置くDELTABOTSが開発した陶磁器専用のデルタ型3Dプリンタ。大量の粘土であっても水を混合する必要はなく、安定した正確な造形が可能という。
DELTABOTSは、ヘッド交換によってペースト状食品や粘土などに対応できる汎用性の高いデルタ型3Dプリンタ「ZAGI-18」をKickstarterで昨年発表したが、この3D PotterBotは陶磁器造型に特化した専用機種だ。
3D PotterBotの設計には2つのポイントがある。ひとつは、ヘッドにRAM押出機を採用した点。シリンダーに入れた造型材料を、モーターで動かすねじの回転によってピストンで押し込む仕組みで、安定して大きな圧力がかけられるため、粘土をどろどろになるほど水で薄めなくとも造形できる。もうひとつは、正確な位置決めを簡単に実現できるステッピングモーターを利用したことで、安定した正確な造形が可能になった点だ。
動画を見ると驚くと思うが、通常のデルタ型3Dプリンタと異なり、3本のアームで動くのはヘッド部分ではなくプリントベッド(台)のほうだ。ヘッド部分は上方に固定され、その下にあるプリントベッドはさらにその下から3本のアーム(1アーム当たりロッド2本が出ているので6本のロッド)で支えられており、なめらかに動く。
最大で直径165×高さ419mmまでの作品が造形可能。ノズル径は4種類(3.5mm、4mm、5mm、6.5mm)が付属しており、作品に合わせて交換できる。価格は2950ドル(約35万円)。