Makersからエンタープライズ規模のIoTサービス開発までサポートする、PaaS「isaax」β版を公開
2016/10/03 16:00
XSHELLは、IoT機器やサービスの開発をサポートするクラウドベースのプラットフォームサービス「isaax(アイザックス)」のβ版を9月20日に公開した。製品版公開まで、月額1万円のPRO PLANを2カ月無料で試せるキャンペーンを実施中。
isaaxは、ユーザーの開発用パソコンと複数の開発プロジェクト、およびそのIoT機器をシームレスに接続して一括して管理できるサービスで、クラウド環境とIoT機器間の通信に必要なソフトウェア群をパッケージにしている。
これまで標準化されたサービスがなく、個別に開発が必要だったIoT機器とサーバ間をつなぐソフトウェアの開発を大幅に省くことができ、試作の工程を短縮できるほか、製品においても運用状況の管理やソフトウェアのアップデートが一括でできるとしている。また、ソフトウェアのアップデート時には、差分だけを圧縮したファイルで配信することで、最低限の通信量で更新が可能だ。
現在は実証実験を進めながら製品版の開発を進めており、11月下旬に製品版公開を予定している。料金は、管理できるプロジェクト数やIoT機器数、ストレージ容量、ユーザー数などにより異なる。1ユーザー、1プロジェクト、3つのIoT機器までなら無料の「FREE PLAN」を利用可能。このほか、月額1500円の「STANDARD PLAN」、月額1万円の「PRO PLAN」(2カ月無料で試用できるキャンペーン実施中)、プロジェクト数やIoT機器数が無制限となる月額15万円の「ENTERPRISE PLAN」の計4種類を提供する。
XSHELLは、パワードスーツの開発事業で2014年に慶応義塾大発の学生ベンチャーとして起業した。この開発の中で、クラウドと機器間を管理するプラットフォーム環境が標準化されておらず、ソフトウェア開発のボトルネックになっていたことに着目して事業を転換。isaaxの開発以外にも、パワードスーツの開発経験を生かしたIoT機器の受託開発を行っている。
「Webサービスの世界におけるPaaSのような世界観をハードウェアでも実現したいという思いがソフトウェアの設計に込められています。Raspberry PiやEdisonなど1台での試作開発から数千台規模の製品を運用する事業まで幅広く対応しています。ファブラボのユーザーから事業会社まで多くの人に活用してほしい」と代表取締役の瀬戸山七海氏は話している。