ヤマトシステム開発、宅急便を使った3Dプリントワンストップサービスを開始
2017/01/31 13:30
ヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発は、3Dデータの作成、造形、配送までを提供する「3Dプリント・配送サービス」を2月1日に開始すると発表した。
同サービスでは、まず依頼者から3Dプリンタ用のデータを取るための型を受け取り、ヤマトグループの総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」内に設けられた3Dプリントセンターまで送る。センターでは配達された型をスキャンして3Dプリンタ用のデータを作成後、3Dプリンタで造形する。こうして出力した造形物を、宅急便などにより指定の場所へ届けるというものだ。すでに3Dデータ化されている場合、型回収依頼ではなく直接データを送付すればよい。
多品種少量生産が求められる治療用装具と医学模型市場からサービスを提供するとしており、従来は石膏型を用いて1週間~2週間程度で作られていたものが、3~4日程度で製造できるとしている。費用については、個別見積もりとなる。
同社によると、工業用3Dプリンタは高価であり、3Dデータを作成する技術者も必要であるとし、ヤマトグループのICTのノウハウや輸送ネットワークを組み合わせて、事業者などが3Dプリントを利用しやすいサービスを提供するのが狙いだという。
今後は、治療用装具や医学模型市場だけに留まらず、メーカーからの試作品の製造依頼にも応じるという。更に、ASEANを始めとする海外展開も視野に入れ、2025年度までに売上100億円を目指している。