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鉄腕アトムを作ろう——コミュニケーションロボットを開発する「ATOMプロジェクト」始動

講談社、手塚プロダクション、NTTドコモ、富士ソフト、VAIOの5社は、二足歩行する自然対話コミュニケーションロボットを開発する「ATOMプロジェクト」を開始した。日本を代表するロボットキャラクタである、手塚治虫の「鉄腕アトム」をモデルに、「手塚治虫生誕90周年記念企画」として5社それぞれの強みを生かして家庭用コミュニケーションロボットを開発する。

ATOMプロジェクトの第1弾は、講談社が発行するパートワーク「コミュニケーション・ロボット 週刊 鉄腕アトムを作ろう!」だ。鉄腕アトムをベースにモデリングされたATOMは、発話/二足歩行機能を有し、クラウドAIを通じて学習、成長するコミュニケーションロボットだ。

ATOMのサイズは1/3スケールの身長約44cm、体重約1400g。外観のモデリングは手塚プロダクションが監修する。

ロボティクスと本体に搭載するOS、AIを富士ソフトが設計開発する。このフロントエンドAIは、富士ソフトの高齢者施設用コミュニケーションロボット「PALRO」のソフトウェアをベースとしている。顔認識で家族や友達12人までを認識し、リアルタイムで表情を読み取ることができるので、相手の表情に合わせて笑う、喋ろうとしている口の動きに合わせてマイク感度を上げる、といった親和性の高いコミュニケーションを実現するという。

フロントエンドが理解できない言葉は、音声データをテキスト化してクラウドAIに受け渡す。これをNTTドコモが17億件以上の情報処理を行った同社サービス「しゃべってコンシェル」の技術を生かした、自然対話プラットフォームが処理する。クラウド上での「成長する会話力」は、NTT ドコモと講談社の共同開発で実現するとしている。

また、ATOMのメインボードはVAIOが製造し、同社はパートワークの組立代行サービスも提供する。

コミュニケーションロボットATOMは、講談社が発行するパートワーク「コミュニケーション・ロボット 週刊 鉄腕アトムを作ろう!」に付属する部品を全て集め、組み立てることで完成する。シリーズは全70巻予定で、完成は2018年9月の見込みだ。創刊号は4月4日発売で、価格は830円。全70 巻の合計価格は、18万4474円となる。VAIOによる第一期の組み立て代行サービスは1000台限定で、価格は21万2900円(価格はいずれも税別)だ。

ATOMプロジェクトは、講談社を中心として、新たなロボット端末やBot AI などの新たなアプリケーションまで、ハードウェアとソフトウェア両面で展開を進めるとしている。

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