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Arduinoで愛車のデータを読み出そう——カスタマイズできるOBD2アダプタ「M2」

車両の故障診断コネクタに接続して回転数や車速などのデータを計測できるOBD2アダプタ「M2」がKickstarterにて出資を募っている。

M2は制御用のプロセッサボードと、外部接続用のインターフェースボードから構成されている。

プロセッサボードはAtmel SAM3X8E (ARM Cortex-M3コア)を搭載し、ARMベースのArduinoであるArduino Dueと同等となっている。インターフェースとしてUSB×1、SDカードスロット×1の他、ネットワーク通信用にDIGI XBeeソケットを備え、3G/LTE回線やWi-Fi、Bluetoothなど各種無線通信が利用できる。

インターフェースボードは、さまざまな車種に接続できるよう、CANやLIN、KWP、GMLANなどの車両診断通信規格をサポートしたインターフェースを搭載している。車両との接続には、標準のOBD2故障診断コネクタ以外にも、エンジンルーム内のコネクタに直接接続する手段も要望に応じて今後検討するとしている。

M2でのアプリケーション開発の基本的なワークフロー(例:MT車でシフトチェンジするタイミングを知らせるシフトインジケータを作る場合)は以下のようになる:

  1. 最新のArduino IDEをダウンロードし、開発元のアドオンをインストールする
  2. 必要なパラメータを見つけ出すため「Sniffer(スニファ)」と呼ばれるアプリケーションをインストールし、対応するArduinoスケッチをM2にアップロードする
  3. スニファを使ってモニタしたいパラメータを通信データの中から特定する(この場合、エンジン回転数)
  4. 特定したパラメータ(エンジン回転数)をモニタし、設定値になったらLEDを点灯させるスケッチを書く

Arduinoでのプログラミング経験があれば、設定した回転数でLEDが点灯し、適切なシフトタイミングを知らせる機能が容易に実現できる。

本体サイズは56.4×40.6×15.7mmで、価格はインターフェースボードのみで45ドル(約5090円)、インターフェースボードとプロセッサボードのセットで79ドル(約8930円)。アメリカ国外への出荷には送料として15ドル(約1700円)が必要だ。

プロジェクトはKickstarterで3月23日までクラウドファンディング中。目標額の2万5000ドル(約283万円)は2月23日時点で達成済みだ。プロジェクトが順調に消化された場合、出荷は2017年7月を予定している。

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