斜めに積層、無限大に長い造形物も——ベルトコンベヤー付き3Dプリンター「BLACKBELT」
2017/06/05 10:00
ベルトコンベヤー付きFFF(熱溶融積層)方式3Dプリンター「BLACKBELT」がKickstarterに登場した。
BLACKBELTは、レイヤーを水平方向ではなく斜めの状態で重ねて造形するタイプの3Dプリンターだ。ベルトコンベヤー付きのため、自動連続プリントや長い造形物のプリントができる点が特徴だ。
プリント傾斜角度は15度、25度、34度、45度の4段階で調整可能で、特殊な形状の造形が可能。一般的な3Dプリンターではサポート材が必要なオーバーハング形状でもサポート材なしでプリントできる。
ただし、空中でのプリントはできないため、底面の先端が反っていてコンベヤーより浮いた形状の造形物をプリントするときは、反っている部分をサポートする造形物を前もってプリントしその上にプリントする必要がある。
本体ボディは、ステンレスシートとBOSCHのアルミビームプロファイルで作られた金属フレームを採用。丈夫な構造のうえ容易にカスタマイズができるとしている。カーボンファイバー製ベルトコンベヤーは耐久性が高く、表面は造形物を固定する吸着力を備える。
ベルトコンベヤー上でプリントするので、かなり長い造形物でもプリント可能。デモ動画ではオプションのローラーテーブルを付けた状態で長さ2メートルの造形物をプリントする様子を公開している。さらに、ベルトコンベヤー式なのでコンベヤー端に入れ物を置いておくと、造形物は自動的にコンベヤー端まで運ばれて入れ物に集められる。造形物を手で取り外す必要がなく、自動で連続プリントが可能だ。
プリントヘッドは交換可能で、ノズル径0.4mm、0.6mm、0.8mmのプリントヘッドが付属。造形サイズは∞×340×340mmとしている。1.75mm径ABS/PLA/PETGフィラメントに対応する。
BLACKBELTは、2017年7月1日までクラウドファンディングを実施。6月5日時点で、目標額5万ユーロ(約620万円)を上回る約6万8000ユーロ(約850万円)を集めている。
BLACKBELTの予定小売価格は9500ユーロ(約118万円)。今なら早期割引価格6500ユーロ(約81万円)で入手できる。2017年10月の出荷を予定しており、日本への出荷にも対応するが送料については確認が必要だ。