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「2017年版ものづくり白書」公開——人材確保やIoTへの取り組みが課題

政府は、「2017年版ものづくり基盤技術の振興施策(ものづくり白書)」を閣議決定して公開した。白書では、製造業企業における人材不足の顕在化を指摘、人材の育成や確保やIoTへの取り組みが全体を通してのテーマとなっている。執筆は、経済産業省、厚生労働省、文部科学省の3省共同。

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そのうち経産省が担当した第1部第1章「我が国ものづくり産業が直面する課題と展望」では我が国ものづくり企業の主要課題として、人材不足の課題が顕在化しつつある中、強い現場力の維持・向上が必要とする「強みの維持」と、付加価値の創出・最大化が必要とする「弱みの克服」を主要課題としてあげ、この課題解決に向けて「IoT等のデジタルツールの積極活用」が鍵を握るとしている。ただし、IoTなどのデジタル技術はあくまでツールであり、課題解決のためのソリューション起点で発想することが重要だと指摘する。

そのようなソリューション志向の具体的事例として、第1章第2節「産業タイプ別の第四次産業革命への対応」の中で、物理的な鍵を廃して安全性を高めたスマートロックを開発したtsumug(P. 69)や、眼電位センサーやジャイロセンサーを搭載し、集中の度合いや眠気を測定/推定することができるメガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME」を開発したジンズ(P. 72)などの事例をコラムで紹介している。

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さらに、第1章第3節「我が国製造業の変革の方向性」では、単なるものづくりにとどまらないサービス・ソリューション展開を目指す「ものづくり+(プラス)企業」への変革への取組みを取り上げている。事例として、伸縮性のある生地に配線と歪みを認識するセンサーを埋め込んだ、洗えるIoTシャツ「e-skin」のXenoma(P. 132)や、研究者の持つ実験技術やノウハウを移転することで人間とロボットの共生と実験精度の向上を狙う汎用人型ロボットシステム「まほろ」を開発したRBI(ロボティック・バイオロジー・インスティテュート、P. 148)などを紹介している。

加えて、ベンチャー支援の取り組みにも触れ、3Dプリンターなどの設備面に加えて、技術者による開発アドバイスや経営支援/投資アドバイスまで幅広くベンチャー企業の支援を行う「GarageSumida」を運営する浜野製作所(P. 133)や、事業計画立案から研究体制の構築、試作開発の支援や、大企業との提携/協業の機会もサポートする新規事業サポートプログラム「テックプランター」を運用するリバネス(P. 134)などをコラムで紹介している。

また白書では、高品質・高性能なものを作れば売れるという技術中心の製品開発が通用しなくなってきているとも指摘し、多様なユーザーニーズを的確に捉えてコンセプトを設計し、最適な製品・サービスを生み出すことが「デザイン」に求められているとし、「デザイン思考」の重要性が、製造業においても増しているとしている。

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