VRから匂いがでる——VAQSO、法人向けに匂いと連動した「VR制作」サービス開始
2017/06/22 17:00
VAQSOは、匂いと連動したVRコンテンツを制作したい広告企業やVRゲーム開発企業に向けた「VR制作」サービスを発表した。
VAQSOは、匂いを出すVRデバイスの開発/事業化のため2017年1月に米国で設立されたスタートアップで、開発拠点は東京に置く。
今回VAQSOは、企業向けの匂いを使ったVRコンテンツ制作サービス「匂いVR制作」を開始する。VRで匂いを連動させたコンテンツ制作を希望するクライアント向けに、同社が開発するVR専用のデバイス「VAQSO VR」及びAPIの貸し出し、希望する匂いの開発、VRコンテンツ制作をパッケージにしたサービスだ。
基本パッケージ(納期 約2カ月)は、VRコンテンツ制作がVAQSO VRのレンタルやAPI等を含んで160万円から、オリジナル匂い開発が3種で90万円で、合計250万円からとなっている。オプションで匂いの追加やプロモーション動画作成等も可能で、匂い開発のみのオーダーにも対応する。
同社では使用例として、食品メーカーやSF映画のプロモーション、災害時救出シミュレーションをあげている。
また同社は、ベンチャーキャピタルのウエルインベストメントから総額約60万ドル(6400万円)の資金調達を行うと発表した。今回の資金調達は、VAQSO VRの量産化に向けた事業の垂直立上げを目的としたSeedラウンドの調達となる。
同社が開発するVAQSO VRは、ヘッドマウントディスプレイに装着して、VRのコンテンツにあわせて匂いを出すデバイス。サイズが120×15×35mm、重さ50gという小型軽量で、様々なヘッドマウントディスプレイに装着可能だ。また複数の匂い(プロトタイプでは3種類、製品版では5種類)を出すことができる。2018年2月に製品版を発売する予定だとしている。
また、VAQSO VRとCM制作のAOI Pro.のコラボレーションによるVRコンテンツが、6月28~30日に東京ビッグサイトで開催される「コンテンツ東京2017 先端コンテンツテクノロジー展」で展示される。さらに7月9日には、3D美少女ゲームメーカー「イリュージョン」とのコラボレーションによるてVRコンテンツ開発のハッカソンを開催。スペインのVRアーティストJosé Galant氏とのコラボレーション・プロジェクトも進行中だ。