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ストラタシス、デジタルモールドを活用したタカラトミーの試作量産短縮化プロジェクト動画を公開

ストラタシスは、3Dプリンティング活用したデジタルモールドなどによって、タカラトミーの製品トミカ100台の試作量産を3週間で実現する試作量産短縮化のプロジェクト内容を動画で公開した。

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クロスエンジニアリングプロジェクトは、ストラタシスを含む異なるものづくり技術を保有する複数社と日本国内メーカーが連携して革新的な製品を実現するプロジェクトで、今回が第2弾となる。今回のクロスエンジニアリングプロジェクトでは、ストラタシス、タカラトミー、デジタルモールド技術で特許を保有するスワニーなど5社が連携して取り組んだ。

全日本製造業活性化計画(JMRP)がスーパーカー「iXine(イグザイン) Barid」のデザインデータを提供し、スワニーがそのデジタルモールド技術を使いCADデータを制作する。それをもとにストラタシスの3Dプリンターでの造形とデジタルモールド射出成型を実施。そして中辻金型工業でホイールのプレスを行うと同時に、キャステムにて鋳造によりボディー生産を行い、アセンブリーと検品を経てミニカーが完成する。

デジタルモールドは、3Dプリンターで出力した樹脂型を使ってプラスチックを成型する技術。今回のプロジェクトでは、ストラタシスのPolyJetマルチマテリアル技術による高機能マテリアル「デジタルABS」を材料に用いた。デジタルモールドを手掛けたスワニーによると、同材料は非常に表面が固くて靭性がありデジタルモールドにはベストな材料だという。また、デジタルモールドによって金属型を単に置き換えるだけではなく、金属型では今までできないような形状にもチャレンジしている 。

photo タカラトミー松岡氏(左)とデジタルモールド・トミカを手にする大河原氏(右)

iXine Baridのデザイン監修は、メカニカルデザイナー大河原邦夫氏。iXine Baridの3Dデザインは一般的なトミカ製品より複雑でパーツも多く、従来は数台の試作機作製に9カ月掛かっていたが、今回は3週間で100台の試作機量産を実現した。

プロジェクトに取り組んだタカラトミー試作開発課の松岡専門課長は、「デジタルモールドの利点は、量産品と同じ材料でプロタイプが作製できる点だ。これにより製品の仕上がりや品質検査などが量産の金型を作る前にできてしまう」と、デジタルモールドが実現する技術革新を説明している。

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