FFF方式3Dプリンターの性能アップに——高速エクストルーダー&30mm/50mmプリントヘッド
2017/07/10 12:30
2015年にフィラメント溶接ツール「EasyWelder」を開発したI3D innovationが、再びKickstarterでのクラウドファンディングを開始した。今回は、FFF(熱溶融積層)方式3Dプリンター用の高速エクストルーダーとプリントヘッドへの出資を募っている。
I3D innovationが開発したアルミニウム製エクストルーダーは、1.75mm径フィラメントを最高速度毎秒60mmで押し出しできる。また、モーターを冷却するためのアルミニウム製水冷ユニット「Waterblock」もオプションで用意されている。Waterblockのサイズは40×40×12mmだ。
プリントヘッドは、長さ30mmと50mmの2種類ある。30mmプリントヘッドは120g/時(毎秒32立方メートル相当)、50mmプリントヘッドは240g/時(毎秒64立方メートル相当)の速さで樹脂を出力できる。出力時の温度は480℃まで加熱可能だ。
ヒーターは200W/110~220Vで、ステンレス製ノズルの直径は0.5mm。エンクロージャー内部が最高200℃という極端な使用条件下で開発されており、高温での使用に耐えられるようノズル冷却方法は水冷方式を採用している。ABS、PLA、ナイロンなどプラスチック系フィラメントが使用可能だ。
このエクストルーダーとプリントヘッドを組み合わせて使用すると、毎秒300mmの速度でのプリントも可能だという。エクストルーダーとプリントヘッドは、ダイレクト方式だけでなくボーデン方式で接続することもできる。
エクストルーダーフレーム、ギア、ばね、ねじ、ボルト、ボールベアリングなどがセットになったキットの早期割引価格は、75ユーロ(約9700円)。ただし、モーターは含まれていない。出荷は2017年8月の予定で、日本への送料は10ユーロ(約1300円)だ。
プリントヘッドのキャンペーン価格は、30mm、50mm共に110ユーロ(約1万4000円)。ただし、110V仕様と220V仕様があるので注意が必要だ。出荷は2017年10月の予定で、日本への送料はいずれも10ユーロ(約1300円)だ。
このクラウドファンディングは、1万6000ユーロ(約210万円)を目標に2017年8月6日まで実施される。