対象物の角度が測定できる——ロボットに最適な赤外線近接センサー「Protractor」
2017/08/03 10:30
対象物との角度を測定できる赤外線近接センサー「Protractor」がKickstarterに登場し、出資を募っている。
Protractorは、前方の180度に赤外線を放射し、反射から対象物や障害物のないオープンスペースの角度や数を計測できる近接センサーだ。
マイクロコントローラーとはI2Cかシリアルで接続し、リクエストに応じ角度などのデータをアウトプットする。デフォルト設定では15ミリ秒間隔でデータをサンプリングするので、ほぼリアルタイムに情報を得られる。設定によってサンプリング間隔を落としたり、リクエスト時だけ計測することもできる。
検出性能は、直射日光の入らない屋内で実験した結果、壁であればおよそ350~400mm、76mm径の塩ビパイプは約300mm、25mm径であれば約200mmの距離から、およそ10度の精度で角度を検出できたという。また、Protractorは距離は測定できないが、2つの青色LEDの光の強弱で対象物の遠近を知ることができる。
応用例としては、ロボットカーにオープンスペースのある角度に向かうようなコードを書けば、スムーズに障害物を避けたり迷路を抜けたりといった制御ができる。開発元では、Pololu Zumo Robot shield用のコードもライブラリーに用意しているとのことだ。
Protractorの作動電圧は6~14Vで、本体サイズは89×44.5×6.2mm(ヘッダーを除く)だ。接続用のストレート/L型ヘッダーとキャパシター(要はんだ付け)は含まれるが、取り付け用ハードウェアなどは含まれていない。
Protractorの価格は33ドル(約3630円)で、今なら数量限定の早期割引適用価格27ドル(約2970円)で入手できる。出荷は11月になる予定で、日本への出荷には対応していない。
Protractorは、9月15日までクラウドファンディングを実施。8月3日時点で、目標額1500ドル(約16万5000円)に対して約1800ドル(約20万円)を集めている。