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年末恒例のコンテスト「GUGEN 2017」、大賞は電動歯ブラシをIoT化させる「歯っぴ~」

プリント基板のネット通販「P板.com」を運営するピーバンドットコムは、実用性や商品性の高い自作ハードウェア作品を表彰するコンテスト「GUGEN 2017」の展示会・授賞式を12月16日に東京・秋葉原コンベンションホールで開催した。 大賞には、歯に紫外線を当てることで目に見えない歯垢をスマートフォン経由で確認しながら歯を磨けるスマート電動歯ブラシ「歯っぴ~」が受賞した。

GUGENは実用性や商品性が高い製品アイデアを表彰するコンテストで、前身の「電子工作コンテスト」から数えて今回で9回目、GUGENとしては5回目の開催となる。

展示会場の様子。当日の来場者による投票も行われた。

今年は159作品がエントリーし、そのうち一次審査をパスした69組が最終審査を兼ねた展示会に出展した。

大賞を受賞した「歯っぴ~」は人生100年時代に必要な歯磨きシステムをコンセプトにしたスマート電動歯ブラシで、QLF(Quantitative Light-Induced Fluorescence:定量的光誘導蛍光)法と呼ばれる技術を用いて、目に見えない歯垢(しこう)を可視化し、歯磨きの「効率性」を向上させることが特徴だ。

また、歯の状態だけでなく歯茎の色や形状の画像データを収集し、ディープラーニングを活用することで歯周病診断や予防アドバイスもできる仕組みを計画しているという。

チーム代表の小山昭則氏は熊本を拠点に「歯っぴ~」を開発、DMM.make AKIBAのアクセラレーションプログラム「DMM.make AKIBA Open Challenge」で試作品をブラッシュアップして、GUGENにエントリーし大賞を受賞した。

小山氏は既に歯ブラシメーカーからの共同開発の打診も受けており、今後は製品化に向けて開発を加速させたいとコメントした。

その他、主要な受賞作品は以下の通り。

優秀賞

TEXTILE++(てきすたいる ぷらすぷらす)

導電繊維素材を使った布型タッチパネル。XY座標の検出と圧力データを取得することができ、基板もファッション性を損なわないよう小型化している。 シンプルな仕組みで製造しやすく、製造原価も低く抑えられる事が見込まれる点などが評価され、優秀賞を受賞した。

首都大学東京の研究室IDEEA Labの学生らによって開発され、オープンソース・ハードウェアとしてデータを公開している。

クレープロボット「Q」

人手不足に悩む飲食業界向けのクレープ生地製造機。レコードプレーヤーのターンテーブルに使われる機構を活用し、回転する鉄板の水平を維持させることで、クレープ用の薄皮生地が自動的にできあがる。

開発チームのモリロボ代表の森啓史氏はクレープ屋でのアルバイト時代の経験からクレープロボットを考案。クレープ生地の調理を自動化で人件費を削減し、接客やレシピ考案など人間にしかできない作業に集中してほしいという思いが込められている。

製品の完成度の高さと人材不足の課題解決という着眼点が評価された。

GoodIdea賞

妊婦体験システムMommyTummy(まみーたみー)

MommyTuumyは男性や妊娠経験のない女性を対象に、着床から出産までの身体の変化を2分で疑似体験できるシステム。

内部に装着された風船と加速度センサー、タッチセンサー、水袋などを使い、腹部を撫でることで胎動を感じたり胎児とのコミュニケーションを図ることができるほか、水袋に体温に近い温度の水を注入することで妊婦が感じる身体の負担を擬似的に体験できるという。

開発者の小阪崇之氏によれば、妊婦の負担を理解できず、不親切になりがちな男性や妊婦のパートナーに体験してもらうことで、妊婦ケアの理解を促進したいという思いから開発したという。

受賞者と審査員による集合写真。今年、審査員を務めたのは、ITジャーナリストの林信行氏、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]の小林茂教授、産業革新機構の本村天氏、漫画家の見ル野栄司氏。
(写真提供:GUGEN、撮影:加藤甫、川島彩水)

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