名古屋市、地元企業の産業競争力強化とICT企業の集積を図る「ナゴヤハッカソン」の実証実験開催
2018/03/28 16:30
名古屋市が地元企業の産業競争力強化などを目的に開催した「ナゴヤハッカソン」の実証実験が、2018年3月24日、名古屋市千種区の商業施設「星が丘テラス」で開催された。
ナゴヤハッカソンは、首都圏ICT企業と地元企業との共創を促し、地元企業の産業競争力強化とICT企業の集積を図ることを目的として、名古屋市が2017年10月に開催。「女性や外国人に愛される街となるIoT製品やサービスを創り出せ!」をテーマにアイデアを募集し、最優秀チームを含む5チームがその後5カ月にわたり開発を続けてきた。
今回の実証実験の目的は、現在まで開発してきたプロトタイプについて、今後の開発やビジネスに結び付けていく際に参考とするため、実際にユーザーに体験してもらいその反応やニーズを調査することだ。当日実証実験に参加したユーザーは約450名。それぞれ実際に使用しての動作や使用感、効果の確認などを行った。
今回紹介されたプロトタイプは、以下の5つだ:
発信機搭載のバッジを子どもに付け、スマートフォンから子どもの位置を探すことができる「迷子レーダー」。今後は、事業パートナー及び星が丘テラスを含む商業施設への営業活動をチーム全員で行っていく予定とのこと。
世の中のあらゆるものを、地元色の強いエビフライで測るメジャーとARアプリ「シュリンプメジャー」。200枚用意した「シュリンプメジャー体験証明証」が、開始2時間でなくなるなどの盛況を見せたという。
サムライに扮したプレイヤーが各ポイントに設置されている陣地に見立てたポールを叩くことで、陣地を獲得していくIoTゲーム「IoTサムライゲーム」。こちらはチームメンバーの所属企業である凸版印刷と中部テレコミュニケーションに事業化打診を行っていく予定が伝えられている。
センサー内蔵の居合用模造刀を振ることで、居合斬りの姿勢を判定して点数化するIoT刀「iAI」。今後は、各メンバーが、今回の取り組みで学んだプロセスを本業でも活かしていく予定とのこと。
観光地に設置した「いいがね!ボタン」の押された回数をクラウド経由で集計してネットのマップ上に表示することで、街のおすすめスポットを可視化できるデバイス「リアルいいねボタン」。こちらは、2018年6月の「有松絞り祭り」での実証実験を目標に、現在のチームで継続的な開発を進めるとしている。
プロトタイプ開発、実証実験には、地元名古屋地域からエスケイワード、Seeed、シヤチハタ、デンソー、ドラス、鳥越樹脂工業、バッファロー、東山遊園、ミツモリ、山勝染工、ワーロンが、首都圏からはアベリオシステムズ、FLAMA、MAMORIOがそれぞれの立場から参加、協力した。