新しいものづくりがわかるメディア

RSS


顧客に合わせてシューズをお店でカスタマイズ——デンマークのECCO、「QUANT-U カスタマイゼーション・プロジェクト」実施

ECCOは、顧客の足をリアルタイムで分析、それに基づき3Dプリンターによりカスタマイズしたシリコン製ミッドソールを店舗内で製造する「QUANT-Uカスタマイゼーション・プロジェクト」を発表した。

photo

QUANT-Uカスタマイゼーション・プロジェクトは、アムステルダムにあるECCOコンセプトストア「W21」において、2018年4月限定で実施する実験的なプロジェクト。大きく分けて「リアルタイム分析」、「データドリブンデザイン」、「店内3Dプリンター」の3ステップで構成されている。

photo

リアルタイム分析は、解剖学的スキャンとセンサーデータを組み合わせることでデジタル足型を作製。スキャンによる計測はおよそ30秒で完了し、さらにウェアラブルセンサーを用いてユーザーが実際に靴を履いた際の正確な動きのデータも測定する。このステップは、Cambridge Design Partnership(CDP)との協働で、CDPはソールに着用可能なウェアラブルセンサーの開発を補佐し、靴内の温度、湿度などのデータの計測と、圧力センサー、加速度計による各個人の歩行の特徴をデータ化する。

photo

データドリブンデザインは、Dassault Systemes' FashionLabとの共同制作で、同社のアルゴリズムを基にシューズのパフォーマンスと履き心地において主な役割を果たすミッドソールの形状を数値化、さまざまな構造シミュレーションのパターンの中から、顧客のバイオメカニカルデータを基に選択し、3Dプリント用データへと変換する。

photo

店内3Dプリンターでは、通常のミッドソールを、Dow Chemical Companyが提供するシリコン素材を使ったミッドソールに置き換えることで、本来の特性である粘弾性や耐久性、温度安定性を実現する。使用する3Dプリンターは、German RepRapがオープンソースの3Dプリンターをベースに、ミッドソールが出力できるように改良した。

なおエコー・ジャパンによると、現在のところ国内での実施は未定とのことだ。

photo

関連情報

おすすめ記事

 

コメント

ニュース

編集部のおすすめ

連載・シリーズ

注目のキーワード

もっと見る