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水中ドローンで手軽に深海探査——小型ROV「FullDepth DiveUnit300」を用いたロボットサービス提供事業開始へ

FullDepthは、自社開発の遠隔無人探査機(ROV)「FullDepth DiveUnit300」を用いたロボットサービス提供事業(RaaS)を、2018年6月1日に開始する予定だ。

FullDepth DiveUnit300は、これまでの水中探査において大きな課題となっていた大掛かりな設備や人員を必要とせず、低コストでの運用が可能だ。

水中インフラの維持/管理をはじめ、漁礁の調査や定置網の点検など水産業における活用、海底資源や深海生物の探査など、幅広い用途での利用を想定している。

ROV本体と船上のPC、テザーケーブル1本で構成される。ROV本体は、水中300mまで潜行可能だ。サイズは430×650×363mmで、バッテリー搭載時の重量は約25kg。人力で水中投下できるので、手軽に運用可能だ。

本体の正面に内蔵されたカメラで、Full HD動画を撮影できる。インターネットを介してリアルタイムで配信できるので、水中インフラの点検などでは離れた場所にいる技術者と随時コンタクトを取りながら、遠隔での確認作業が可能となる。

水平方向4機、垂直方向3機の推進機とモーションセンサーを装備し、潮流下でも安定して水中撮影できる。 また、テザーケーブルは3.7mm幅で、ケーブルが潮流に煽られてROVの安定性を損なうリスクを軽減する。

リリース後のソフトウェアアップデートでは、深度/姿勢を自動で維持できる機能や、画像処理による機体の位置保持機能の実装も予定している。

コントロールには、直感的に操作が可能な市販のゲームコントローラーを採用。数時間のトレーニングで技術を習得できるという。

潜航中は、PCに表示される水中の映像を確認しながら、機体の微妙な位置変更と同時に、内蔵カメラのフォーカスをマニュアルで調整できるため、必要な情報をピンポイントで得ることができる。

運用に必要な人員は、ROVのパイロットとケーブルの調整などをするサポーターの2名から。大規模なプロジェクトチームを編成する必要はなく、コンパクトで小回りの利く運用が可能だ。

同社は今後、海洋や河川の中を見るという重要な「目」の役割を果たしていくという。

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