プレイヤーの感情をゲームに反映する——ゲーム用スマートリストバンド「Ankkoro」
2018/07/02 12:30
プレイ中の人間の感情をゲームに反映するスマートリストバンド「Ankkoro」がKickstarterに登場し、支援を募っている。
Ankkoroは、プレイヤーの喜怒哀楽などの感情をリアルタイムでゲームにフィードバックし、感情をきっかけにゲームの流れを変えることを意図した新しいコンセプトのゲーム用デバイス。リストバンド本体、ドッキングステーション、開発元が提供する専用プラットフォームサービスの3つで構成される。
Ankkoroは、リストバンドを装着したプレイヤーの体温、心拍数、体の動き、ガルバニック皮膚反応(Galvanic Skin Response、GSR)をリストバンドの内蔵センサーで読み取る。GSRとは精神的動揺による発汗活動に対応して生じる皮膚表面の電気抵抗率の変化のことで、うそ発見器などにも応用されている。プレイヤーが感じている恐怖や喜び、緊張や解放感などから生じる生体信号を独自開発の「Emotion Sense」技術により分析し、感情の状態をリアルタイムで測定する。測定された感情の状態は、リアルタイムでゲームにフィードバックされる。
ドッキングステーションは、リストバンドの充電機能のほかにビデオキャプチャー機能を備える。このビデオキャプチャー機能とゲームに特化したライブストリーミング配信サービス「Twitch」を組み合わせて使うと、ゲーム画面上にAnkkoroが捉えたプレイヤーの感情の状態をオーバーレイ表示できる。
Ankkoro対応のゲームは、自社開発の「Coolspy」、「Berserk's Wrath」、「Space's Horror」を含む計6本が用意されている。プレイヤーの感情の状態をプレイ中のゲームにリアルタイムに反映することでプレイヤーはゲームに能動的に関わっていくことになり、今までのゲームとは全く違った新しいゲームになるという。
さらに、リストバンドは身体の動きを検知するIMU(慣性計測ユニット)を搭載しているので、3Dジェスチャー認識を活用する新しいタイプのゲームコントローラーとして使うことも可能になるとのことだ。
Ankkoroの早期割引価格は、リストバンド本体、ドッキングステーション、専用プラットフォーム用アカウント、Ankkoro対応ゲームソフト3本のダウンロードリンクがセットになったスターターパックが106ドル(約1万2000円)。スターターパックにSDK/APIへの早期アクセス権利が付属する開発キットの価格は、199ドル(約2万2000円)だ。
出荷は2019年9月の予定で、日本への送料は15ドル(約1700円)。ただし、AnkkoroはBluetooth通信を行うため、日本国内で使用するには技適(技術基準適合証明/認定)を取得し技適マークが付されていなければならないので、注意が必要だ。
Ankkoroは10万ドル(約1100万円)を目標に、2018年7月28日までクラウドファンディングを実施する。