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有人での成層圏飛行成功へ向けて——岩谷技研、「生物打ち上げ実験プロジェクト」を成功

岩谷技研は、沖縄県宮古島上空2万5000mの宇宙の入り口となる成層圏へ水生生物(魚)を打ち上げ、無事帰還させることに成功した。

バルーン準備の様子

同社はバルーン(ガス気球)による「ふうせん宇宙撮影」事業のノウハウを活かした新しい技術分野への挑戦として、5年以内の有人による成層圏飛行を目指している。

魚専用与圧キャビン

今回の打ち上げは、その初期実験との位置づけだ。宇宙撮影のみを目的とした従来の機体とは異なり、居住環境として必要な気密型専用キャビンを設け、大型化を進めたことで生物の打ち上げを可能とした。

打ち上げ時の様子

今回の打ち上げに採用した生物は、淡水観賞魚の「ベタ」。打ち上げから成層圏環境、着水時の影響を抑えたいという意図から、水槽を用いた水生生物の採用に至った。

気密型専用キャビンとして水槽を用いることで、機体の大型化、重量化を調整しやすいという利点もあった。機体の大型化(一辺45cmの立方体)により、従来の機体では搭載できなかったさまざまな環境測定装置を搭載している。

キャビン内の映像

結果として、ベタは約1時間30分ほどの飛行を通じ、成層圏空間で泳ぎ回り、回収に成功した。

今まで取得できていなかった成層圏までの気圧、温度、高度、気流状態、放射線、加速度といった、生物の行動に影響を与える環境データも数多く取得。同時に、気球を大型化する際の技術課題も習得できたとしている。

海上に着水した機体を回収する様子

同社は今後、拡張版実験を重ね、さらなる技術要件をまとめ上げ、「テンクウ」シリーズと名付けた気球機体の開発を進める。 上昇/下降/係留制御実験、打ち上げシステムの構築を経て、まずは高度1000m程度の有人飛行のサンプル機の開発へと進み、有人飛行に向けたさらなるデータの入手を目指す。

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