同センサーは、ユーザーが選択可能な最大±16g（±2／±4／±8／±16）の加速度測定範囲を持つ3軸加速度センサーと、最大±2000dps（±125／±250／±500／±1000／±2000dps）の角速度測定範囲を持つ3軸ジャイロセンサーを搭載している。

産業用IoT機器、ロボット、ドローン、プラットフォームの安定化装置、テレマティクスなどの分野に適しているほか、幅広い加速度センサーの帯域幅を生かし、振動モニタリングや防振システムにも応用可能だ。

消費電流は通常モードで0.5mA、高性能モードで0.75mAで、産業分野でも長寿命のバッテリー駆動が可能だ。内蔵された大容量FIFO（最大4KB）により、ホストシステムでデータを効率的に取得できる。

傾き検知のほか、自由落下やウェークアップ、6軸／4軸方向、クリック、ダブルクリックなどを検出する機能／割り込み処理も搭載されており、消費電力を重視するアプリケーション設計においてさらなる省電力化を実現できる。 センサーハブ機能も備えているため、追加外部センサーによるデータ収集も可能だ。

低遅延で設定可能な信号処理専用パス、低ノイズ、クローズドループ制御の安定化に適したフィルタなど、さまざまな機能も内蔵。信号パスを個別に設定し、予備SPIインタフェース経由でのセンサーデータの取得も可能だ。その他、内蔵温度センサーや、自己診断機能（ジャイロ／加速度センサー両方）なども搭載されている。

ISM330DLCは現在量産中で、プラスチック製LGAパッケージ（2.5×3×0.83mm）での提供となる。単価は1000個購入時で約2.90ドル（約320円）だ。