RIZE、産業用フルカラーデスクトップ3Dプリンター「XRIZE」を発表
2018/11/29 14:00
米RIZEは、産業用フルカラーデスクトップ3Dプリンター「XRIZE」を発表した。特許取得済みの拡張ポリマー積層(Augmented Polymer Deposition)方式により、ボクセルレベルでフルカラーの熱可塑性プラスチック部品を製造できる。
XRIZEは、同社のデスクトップ3Dプリンター「RIZE ONE」の次世代機に当たるフルカラー3Dプリンター。本体サイズは647×915×535mmで、重量は約62kgだ。
XRIZEは、エンジニアグレードの熱可塑性樹脂を押し出し、工業用レベルのインクジェットプリントヘッドでシアン(C)/マゼンタ(M)/イエロー(Y)/ブラック(K)インクを同時に噴射してフルカラーの部品を3Dプリントする。また、リリース用インクをCMYKインク用とは別の管から部品とサポート材との間に噴射するので、部品からサポート材を素早く取り外しできる。
ノズル径は0.4mmで、造形サイズは310×200×200mm。レイヤー厚は0.25mmまたは0.125mmで、レイヤー厚0.125mm時のXY解像度は300dpi、Z解像度は200dpiだ。
プリント中の造形チャンバー温度は53℃。XRIZEは開閉センサーを備えており、カバーは自動ロック機能付きだ。本体には5インチタッチスクリーンやプリントデータファイル保存用領域を装備。イーサネット接続(10/100Mbps)が可能で、USBメモリ用のUSB Type Aポートも備えている。プリント中にPCやインターネットと接続する必要はなく、スタンドアローンで動作する。
対応フィラメントは、同社開発の「RIZIUM CARBON」、「RIZIUM ENDURA」、「RIZIUM ONE」、「RIZIUM BLACK」。RIZIUM CARBONは炭素繊維で強化されており、製造業でのプロトタイプ製作などに適している。繊維強化フィラメントであるRIZIUM ENDURAは衝撃強度が高く、大きい部品の製造に適する。RIZIUM ONEとRIZIUM BLACKはレイヤー間結合力が高く吸水率0.01%未満なので、安定した造形物をプリントできる。インクは、CMYKインクおよびマーキングインクに対応する。
また、ソフトウェア「RIZE ONETOUCH」を使用すると、テキストや画像、二次元バーコードを部品にプリントできる。ファイル形式は、stl/obj/3mf/ply/vrml/fbxなどに対応。SOLIDWORKSプラグインを使うとCADモデルを直接インポートすることも可能だ。
XRIZEの北米地域向け価格は5万5000ドル(約620万円)、北米地域以外向けの価格は5万5000ユーロ(約700万円)だ。2018年12月14日まで特別オファーを提供中で、同社のウェブサイトでXRIZE1台を先行予約するとRIZE ONE1台を無料でセット購入できる。XRIZEの出荷は2019年前半の予定だ。