車いすから直接歩行訓練できる——高さや角度が変えられる電動車いす「AbleChair」
2019/04/03 10:00
高さや角度が変えられる電動車いす「AbleChair」がKickstarterに登場し、出資を募っている。
AbleChairは、座った状態で移動するだけでなく、いすの角度や高さが変えられる電動車いす。車いすから降りることなく、そのまま座面の角度を下げ、全体を持ち上げることで直立状態になり、そのまま歩行訓練へと移行できる。
開発元によると、一般的な車いすは利用者の姿勢が固定され、また高さが変わらないため自由な動きを制限する課題があった。例えば、AbleChairは座面を地面付近まで下げることもできるので、利用者がひとりでできることを増やし、介護者の負担を減らせるとしている。
AbleChairはいすの高さを調整し話す人と目線を合わせたり、洗面台、棚、机の高さに合わせたりできるので行動の自由度が増し、自立した生活をサポートする。
また、長時間の着座姿勢からくる負担を緩和するため、背もたれと座面をフルリクライニングさせ、臀部や腰への負荷を軽減するモードも備えている。
ポジションコントロールはスマホアプリのボタンをタッチするだけで良く、走行は手元のジョイスティックで操作する。スピードリミット設定や電磁気ブレーキを搭載し、安全性も高い。最高時速6.4kmで、4段階のスピード調整ができ、1回の充電で24~32kmの移動が可能。本体サイズは約660(W)×1143(H)×L737(L)mmで、高さ調整の範囲は約711mm、重さは約136kgだ。
AbleChairの予定小売価格は1万4995ドル(約167万300円)で、今なら数量限定の早割価格8995ドル(約100万円)で提供する。2019年11月の出荷を予定しており、今のところアメリカ国内のみの出荷に対応する。
AbleChairは、2019年5月13日までクラウドファンディングを実施中。4月3日時点で、約2万ドル(約223万円)の目標額を上回る約2万5000ドル(約280万円)を集めている。