三井化学とエレファンテックが戦略的提携——プリンテッドエレクトロニクス分野の技術推進で協力
2019/10/16 15:00
三井化学とエレファンテックは、インクジェットによる新しいものづくりの生産技術開発と量産化推進のための戦略的提携に合意したことを発表した。
東京大学発スタートアップ企業のエレファンテックは、インクジェット技術を使ってこれまでの15分の1のエネルギー量、および13分の1の水消費量でフレキシブル基板を製造できる基板製造事業を拡大している。
今回の提携では、三井化学がエレファンテックに対して出資を行うと共に、三井化学名古屋工場内の建屋および工場インフラをエレファンテックに提供。エレファンテックは三井化学の支援を受け、2020年9月を目処に、インクジェットによるフレキシブル基板製造の量産ライン構築を目指すと共に、新たなものづくりを実現するインクジェット製造ラインの開発も行う。
エレファンテックでは、今後立体樹脂上への配線形成やバイオセンサー材料の印刷など、インクジェットによるフレキシブル基板製造技術の応用範囲を広げる開発などを実現していく。また、三井化学では、プリンテッドエレクトロニクス分野を皮切りとして、インクジェットによる付加製造技術(Additive Manufacturing)の拡大と社会実装に向けて、素材からの革新を目指すとしている。