ソーシャルディスタンシング強制実行ツールを発明——距離を保とうとしない人を100万ボルトの電気ショックで撃退
2020/05/14 10:00
主に自転車改造のDIYキットやチュートリアルを提供するウェブサイト「Atomic Zombie」を運営するカナダ在住のBrad Graham氏が、2020年4月10日、新型コロナウイルス感染拡大防止のために推奨されているソーシャルディスタンシングを守ろうとせず、近づこうとする人に100万ボルトの電気ショックを食らわせるツールを開発し、紹介動画をYouTubeに投稿している。
人との物理的距離を保つよう強制実行するこのツールは、その名も「Covinator」。新型コロナウイルス感染症を意味する「COVID-19」と映画『ターミネーター』のタイトルを掛けて付けたのかと思わせる名前だ。
Covinatorは、100万ボルト以上もの電圧を発生させることができるリュックサック型装置。Covinatorを背負っている使用者が、電気ショックをお見舞いするように操作する必要はなく、電圧発生装置を作動させて超高電圧フィールド空間を生じさせていれば、使用者の10フィート(約3m)範囲内に入った人は激痛を感じ、さらに近づいてきた人は100万ボルト以上の高電圧アークに打たれるようだ。電圧発生装置が作動している時は、リュックサック型パーツ上部の両端から小さな雷のような稲妻が発生しているのが見える。
安全面について、Graham氏はキーパッドにアクセスコードを入力しないと電圧発生装置は作動しないようになっていると説明する。しかし、使用者自身や、たまたまそばを通りかかった人にも電気ショックを与えてしまうことはないのか、という疑念は拭い切れない。
Graham氏はAtomic Zombieの掲示板にも投稿しており、Covinatorは家庭でも製造が可能だと説明している。電子レンジ2台に自動車用バッテリー、古い軍事用レーダーシステムに使われているような高電圧コンデンサーなどがあればよいとのことだ。
だが、そもそも古い軍事用レーダーを手に入れるのは果たして簡単なのか、また、他人との物理的な距離を保つために人に危害を与えるようなツールを使う必要があるのか、など疑問は多々残るが、COVID-19のパンデミック(世界的大流行)に端を発した昨今の状況ならではの発明といえるだろう。
(fabcross for エンジニアより転載)