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LTspiceとの連携に対応した「Quadcept 10.1.0」——アナログ・デバイセズとの協業により実現

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Quadceptは2020年6月9日、最新バージョンの「Quadcept 10.1.0」をリリースした。本バージョンでは、アナログ・デバイセズとの協業により、 LTspiceとの連携に対応している。

これまで、回路図CADとLTspiceをそれぞれ併用する場合、回路図CADとLTspiceを個別に運用する必要があった。そのため、双方で同じ回路図を作成するという二重の作業が発生していた。

今回の連携により、Quadceptで回路図を作成し、LTspiceでシミュレーションするという役割分担が可能となった。その結果、データ作成の軽減、シミュレーション時間の短縮、データ管理の大幅削減が可能になり、回路設計者の作業負担が大きく軽減できるようになったという。

QuadceptからLTspiceへのデータ引き渡しに必要な情報は、spiceネットリストとシミュレーションパラメーター。連携の際にQuadcept側では、部品へのspiceモデル登録、結線へのラベル配置、シミュレーション用の電源部品の配置、シミュレーション条件(解析パラメータ)の設定などが必要となる。 Quadceptからの実行後は、自動でLTspiceが起動。起動後、 LTspice側でシミュレーションしたいラベル(ネット名)を選択すると、波形結果が表示される。

LTspiceに標準登録されているspiceモデルはアナログ・デバイセズの製品が多い。そのため、使用したいモデルが標準登録されていない場合は各部品メーカーサイトで検索、入手する必要がある。自作や有料で販売している会社からの購入することも可能だ。

Spiceモデルにはデバイスモデル(受動/能動部品)とサブサーキットモデル(等価回路)の2種類があり、それぞれ格納するフォルダが異なる。

LTspiceで可能なシミュレーションは6種類(トランジェント解析、AC解析、DCスイープ解析、ノイズ解析、小信号伝達関数解析、CD動作点解析)で、各シミュレーションを実行するには各解析パラメーターを設定する必要がある。

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