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JAXAの研究成果を活用——自ら起き上がり頂点で立つ立方体「三軸姿勢制御モジュール」

「三軸姿勢制御モジュール」のキット化を目的としたプロジェクトが、Kickstarterで出資を募っている。

三軸姿勢制御モジュールは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究成果となる「制動機構を備えるリアクションホイールシステム」を用いている。

身近なマイコンとオープンソースのプログラムを通じて、人工衛星などの姿勢制御についての理解を深められる。100台限定の製造を予定しており一般販売は実施しない。

内蔵された3つのホイールが調和的に回転することで、こまがバランスを取るように、自立して動作できることが特徴だ。

電磁ブレーキによって生み出す高トルク出力により、自身を起き上がらせ頂点や辺で倒立する。緻密なホイールの回転制御により、指で突くなど外部からの力を加えても、バランスを保ち続けられる。

キットの原型となった超小型三軸姿勢制御モジュールは、人工衛星に搭載されている姿勢制御に必要な装置(ジャイロセンサーやリアクションホイールなど)を、衛星の小型化や低コスト化、省スペース化のために1つのパッケージとしたものだ。

本キットの原型となった姿勢制御モジュールの内部構造 ©JAXA

同技術は日本の宇宙航空研究開発から生まれた技術としてInt-Ball(JEM自律移動型船内カメラ)に搭載されている。またリアクションホイールを利用した同様の姿勢制御技術は、人工衛星などの宇宙機で広く利用されている。

同キットは教育教材として扱いやすいよう150mmサイズに再設計されており、フレーム内部にアクションホイール×3と6軸センサー×6、制御用プロセッサーなどが内蔵されている。

センサー、モーターの制御をリアルタイムに実行するため、多くのタスクを制御可能なPSoC 5LPマイコンを採用。UDB機能を利用してロジック回路を作り込める。

Kickstarterでは、45万円以上の支援で組み立て前の三軸姿勢制御モジュールキットが、60万円以上の支援で組立調整済の三軸姿勢制御モジュールが、それぞれリワードとなっている。

また、その他特典としてソースコードを含む制御プログラムの閲覧権限が与えられるほか、「トランジスタ技術(CQ出版)」の2020年6~9月号までの連載されたモジュール開発者による解説記事を抜粋した抜き刷り小冊子が付属する。

三軸姿勢制御モジュールは2020年12月7日までKickstarterでクラウドファンディング中だ。目標金額は4500万円で、出荷は2021年4月を予定している。

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