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眼鏡やマスクを電子デバイスに変える、3D電子設計支援ツール「MorphSensor」を開発

MITコンピューター科学・人工知能研究所(CSAIL)の研究チームは、3Dオブジェクトへのセンサーモジュールの組み込みを容易にする3D電子設計支援ツール「MorphSensor」を開発した。研究結果は、2020年10月20日~23日にオンライン開催された「UIST ’20」で発表している。

現在、自動車部品や生体組織など多くの物が3Dプリンターで作れるようになり、組み込み用のセンサーモジュールも手頃な価格になった。センシングデバイスの開発自由度は増えたが、ボディとセンサーは別に設計することが多く、必ずしも効率的な設計方法とはいえない。

MorphSensorの特徴は、ボディとセンサーモジュールの3Dデータを1つのプラットフォームに読み込み、センサーの立体的な配置や配線設計ができることだ。設計が完了したら、インクジェットプリンターを利用して、配線部分を印刷。電子部品は導電性テープで回路に貼り付け、出来上がった電子回路を両面テープでボディに貼り付ければ、カスタムデバイスの完成だ。

実例として、ブルーライトを検知する眼鏡や、温度センサーを搭載した指輪などを試作している。また、N95マスクに湿度センサーを後付けするなど、既製品の拡張性も高い。睡眠トラッカー付きEarPodの設計から製造までの時間は、わずか45分だったという。

今後は回路の冗長性を排除し、複雑な編集機能を実装する予定だ。ラピッドプロトタイピングの新しい手法として期待できるツールと言えるだろう。

fabcross for エンジニアより転載)

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