製造業向けAI開発のロビット、指先サイズの食品・農作物に対応する外観検査AIを発表
製造業向け外観検査AIソリューションを手がけるロビットは、食品や農作物の加工工程における異物除去や不良品選別を自動化する「TESRAY for food & agri」の提供を開始した。
これまで食品や農作物の加工工程では、光学式や近赤外線などを用いた検査機器が利用されていたが、選別可能な対象物や検査範囲、判定内容が限られていることから、異物や不良品の判別には作業員による目視検査が欠かせなかった。そのため、人材育成や人件費などのコスト負担や、後継者採用が食品業界で課題とされていた。
ロビットは工業製品の外観検査AIで培った技術を基に、対象物を多方面から適切に撮影する技術と、食品や農作物など形状が一定ではない対象物にも適応できるAIアルゴリズムを組み合わせることによって、異物除去/不良品選別の実用レベルの自動化に成功した。ナッツや香辛料などの指先サイズの食品にも対応し、カビや皮剥げ、虫食い、病斑などを高精度に検出できるとしている。既に検査工程を自動化する目的で大手製薬会社の製造ラインへの導入を進めているという。
ロビットは2016年にスマートフォンと連動して、自動でカーテンを開閉する「mornin’」を発表後、その製造工程における外観検査の自動化に事業をシフト。2018年に外観検査AIソリューション「TESRAY」を提供開始している。