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ドライヤーで温めると変形させられる——3Dプリンター用感温性フィラメント「TRF+Hフィラメント」

FFF(熱溶融積層)式3Dプリンター用の感温性フィラメント「TRF+Hフィラメント」が、Kickstarterで出資を募っている。

TRF+Hフィラメントは出力後、ドライヤーなどで45℃以上に温めると柔らかくなり、形状を変えられることが特徴だ。造形後は室温にて数分で硬くなり、さまざまな用途に使用できる。

リハビリ現場で用いるサポーターを患者の身体形状に合わせてフィッティングしたり、フィギュアのポーズを変更したりすることも可能だ。造形する際、インフィルパターンや充填率を設定できる特徴を生かし、通気性の高いものやあらゆる方向に伸縮する特性を持ったものを製作できる。

開発/製造はユニチカが担当。同社は2017年に感温性フィライメント「TRF」をリリースしたが、曲げ加工では素材に大きな変形が加わるため割れやひびが入ることがあり、曲げ加工性(耐割れ性)を改善すべく材料開発を続けてきた。

また、共同研究者として参加しているファブラボ品川は、実社会でのアプリケーション例を模索し、3Dプリンターで製作するPPC(Post Process Customization)サポーターの開発研究成果を学会発表している。

同施設は2020年12月に、「3Dプリンタでつくる自助具プラットフォーム」を同施設のホームページ内にローンチしている。

Kickstarterではリワードなしで500円からの寄付を募っているほか、TRF+Hフィラメント(50g)がリワードとなる1000円のプラン、TRF+HフィラメントとサポーターのSTLファイルとのセットがリワードの2000円のプランなどを用意している。

TRF+Hフィラメントは2021年5月2日まで、Kickstarterでクラウドファンディング中だ。目標金額は85万円で、All or Nothing方式のため目標額に達した場合にファンディングが成立する。成立した場合、リワードの発送は2021年7月を予定している。

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