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MIT、普段着として着用するだけで体の動きが分かるスマート衣料を開発

—CO-AUTHOR WAN SHOU, A POSTDOC AT CSAIL

MITコンピュータ科学・人工知能研究所(CSAIL)の研究チームは、圧電センサーと機械学習を組み合わせ、着用者の体の動きを検出できる新しいスマート衣料を開発した。効果的なトレーニングやリハビリに活用したり、介護施設などで居住者の健康状態を把握したりできる。研究結果は、2021年3月24日付の『Nature Electronics』に掲載されている。

近年、ウェアラブルデバイスの発展は目覚ましく、呼吸の状態や血中酸素濃度を計測できるスマートウォッチも発売されている。しかし、スポーツやエクササイズ中の動作や姿勢を検知し、より良いフォームを教えてくれるようなウェアラブルデバイス、中でもシャツや靴下のようなスマート衣料はまだ市場に登場していない。

研究チームは、独自の「触覚エレクトロニクス」を使用した「触覚テキスタイル」を開発した。まず、細いステンレススチールをナノコンポジットでコーティングしたピエゾ抵抗繊維を作製。この機能性繊維同士を直交するように重ね合わせると、圧力刺激を電気信号に変換できる。

従来のウェアラブルデバイスとは異なり、既存の機械編み工程を利用できるので大量生産も容易だ。一般的なニット繊維と混合して任意の立体形状に編むことが可能で、柔軟性、伸縮性、通気性を備えた「触覚センサー付きニット製品」を作ることができる。

センサーの計測精度を上げるため、機械学習も利用している。センサーアレイを多数製造すると、性能にばらつきや不具合が発生する。そこで、センサーの補正と校正のために、教師あり機械学習アルゴリズムを使った自己修正メカニズムを開発した。

何点か試作品を作製し、着用した状態で物を触った時や動いた時の大規模なデータセットを収集。機械学習と組み合わせた結果、靴下の場合は、歩行や階段の上り下り、スクワットや片足上げといった動作の予測に成功した。ベストの場合は、着用者の姿勢や動作だけでなく、触れた物の質感まで区別することができた。

研究チームは、この触覚テキスタイルを運動やリハビリ時のトレーニングコーチとして利用できると考えている。プロアスリートの動作を記録しておけば、アマチュアの練習に役立つかもしれない。介護施設等で使用すれば、着用者が倒れたり意識を失った場合でも、早く気付けるだろう。ロボットが人間のデータを利用して、動作を学習できる可能性もある。

「高解像度の触覚センサーを備えた衣類は、研究者が今後何年も探求すべき、新しく刺激的なアプリケーション領域の拡大につながる」と、研究チームのWan Shou氏は語っている。

fabcross for エンジニアより転載)

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