なななっ!! なんと、イカに骨!? 3Dプリントによる架空の骨格標本、Twitterで話題に
2021/10/25 08:00
3Dプリントで作成された「イカの骨格標本」がTwitterで話題だ。イカは軟体動物(無脊椎動物)なので、もちろん標本は架空のもの。
作者はガラスアート作品を手掛ける増永元(@masunaga_gen)氏で、作品名は「『烏賊ノ骨』2021」。2021年10月上旬にハッシュタグ「#骨の展覧会」つきで投稿された。
増永氏によると、イカの骨格標本は、かつて古代に存在していた生物の骨格や化石に着想を得て作成したとのことだ。骨などの各パーツは全て3Dプリンターにより出力されており、材質はABS樹脂を採用し、アクリル彩色で着色している。
本作品で使用した3Dプリンターは、QIDI TECHのFFF(熱溶解積層)方式3Dプリンター「X-Maker」。3Dモデリング用ソフトは「NOMAD SCULPT」を使用し、iPad Proでデータを作成した。
増永氏によると、製作期間については合計で2カ月程度であり、「モデリングも3Dプリントも初心者な上、空いた時間に少しずつ作業を進めていたため、データ作成に約1カ月、さらに出力から仕上げまでに1カ月くらいかかった」という。
増永氏は「遠い未来の鑑賞者に、この時代の生物の姿を伝える」という目的から、普段は長期間安定する素材としてのガラスを用いた、バーナーワークでの制作をメインとしている。
今回のイカの骨もガラス素材で作成可能だったが、あえて3Dプリンターによる造形を採用した意図としては、「ガラス素材で表現する理由が見つからず、さらにガラス造形作品では技術的な部分が注目されがちで、作品本来の意図が伝わりにくくなるという懸念があった。3Dプリント作品なら、より純粋にアイデアの産物としての創作物を提示できると考え選択した」ということだ。
今後もガラス創作の合間に3Dプリント作品を制作する予定で、次の作品の3Dデータも少しずつ作成しているとのことだ。