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Formlabs、SLA方式3Dプリンター「Form 3+/3B+」、「ビルドプラットフォーム2」、「ESDレジン」発売

Formlabsは、SLA方式3Dプリンターのフラッグシップモデル「Form 3」「Form 3B」をそれぞれアップグレードした「Form 3+」「Form 3B+」を発売した。同時に造形物を迅速に取り外しできる「ビルドプラットフォーム2」と、Form 3シリーズ向けに静電気散逸性材料「ESDレジン」を発売した。

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Form 3+/3B+は、従来モデルのForm 3/3Bと比較して、販売価格は同じながら、造形スピードを最大40%高速化できるアップグレードモデルだ。

具体的にはLPU(Laser Processing Unit)を再設計することで、安定性の向上、予熱時間の短縮、初期層の造形パフォーマンスの向上などを実現している。また、ソフトウェアの変更によりレーザー出力制御を従来の120mWから180mWに高めるなどして、造形スピードを高速化している。

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そしてForm 3+/3B+とあわせて、造形後の後処理の高速化/省力化を実現する、ビルドプラットフォーム2を発表した。同社によると、造形物のビルドプラットフォームからの取り外しは、従来ヘラ状のリムーバーを使うことが一般的で、造形物を傷つけないような注意が必要だった。

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ビルドプラットフォーム2では、同社独自技術「クイックリリーステクノロジー」によって、両端のハンドルを操作することで造形面が湾曲し、スクレーバー不要で造形物を取り外すことができる。

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また、サポート材と造形物の接点を可能な限り小さくする「ライトタッチサポート」をソフトウェアレベルで実装した。これにより、除去したい部分をつかんで、ひと捻りすれば、簡単にサポート材を取り外すことができるとしている。

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加えて、同社のSLA方式3DプリンターForm 3シリーズ向けに、静電気散逸性材料「ESDレジン」を発売した。

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電子部品にとって大敵である静電気放電(ESD)への対策は、エレクトロニクスに関わる生産現場における重要な課題のひとつだ。ESDレジンは、導体の静電気散逸性材料であり、接地して使用することで、高電圧のESDによって発生する電流はその表面を伝わるのみで、アース線のように接地点から電流を散逸させることができる。ESDレジンを使うことで、従来外注製作していたような、工具や治具、固定具、半導体チップの保管および運搬用トレイなどを3Dプリントの内製化で製作できる。

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対応プリンターは、Form 3/Form 3B/Form 3+/Form 3B+/Form 3L (Beta)で、Form 2には対応していない。

※プレスリリースの内容に変更があったため、本記事でも一部初出の内容から修正しています。(2022/1/7 11:10)

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