スキャン精度0.05mm——3万円台から手に入るポータブル3Dスキャナー「CR-Scan Lizard」
2022/02/25 12:15
スキャン精度0.05mmのポータブル3Dスキャナー「CR-Scan Lizard」がKickstarterに登場し、人気を集めている。
CR-Scan Lizardは、小さなフィギュアから大きな車のドアやバンパーまで、動画を撮るような感覚で3Dデータを取得できるマーカー不要のスキャナー。手ごろな価格ながら、独自のキャリブレーション手法によりプロ仕様の精度を提供できる。クリエイターは、以前fabcrossで紹介したモジュラー式デスクトップ3Dプリンターキット「CR-6 SE」を開発したCrealityだ。
光源には肉眼で見ることができない近赤外線を使用しており、独自開発のマルチスペクトル光学系を搭載した高性能双眼カメラシステムを採用。点間隔は0.1~0.2mm、最小スキャンサイズは15×15×15mmだ。
屋外の明るい日差しの下や、通常、3Dスキャナーが苦手とする黒い物体も計測可能だ。ただし、黒い物体でも反射率が高いと計測は難しいようだ。計測サイズは15~1500mmで、ユーザーは対象物の大きさに合わせて、ハンドヘルド、ターンテーブル、ハンドヘルド+ターンテーブルと好きな方法でスキャンできる。
専用ソフトウェア「CR Studio」は、マルチポジション自動調整や自動ノイズ除去、自動テクスチャーマッピングなど多彩な機能を備えている。ユーザーはワンクリックで3Dモデルを最適化でき、子供でも扱いやすいとしている。
本体サイズは84×155×46mmで、重さは370g。キャプチャー範囲は200×100mm、測定距離は150~400mm、スキャン速度は毎秒10フレームだ。
CR-Scan Lizardは、スキャナー本体、データ転送用ケーブル、電源アダプターをセットにした「Standard」をベースに、ターンテーブル、三脚、収納ケースを追加した「Premium」、さらに対象物の色を再現できるカラーキットを追加した「Luxury」を用意している。
CR-Scan Lizardの早期割引価格は、Standardが2562香港ドル(約3万8000円)、Premiumが2990香港ドル(約4万4000円)、Luxuryが3418香港ドル(約5万円)。出荷は2022年4月の予定で、日本への送料は、それぞれ195香港ドル(約2900円)、273香港ドル(約4000円)、351香港ドル(約5200円)だ。
CR-Scan Lizardは、2022年3月12日までクラウドファンディングを実施中。2022年2月25日時点で、目標額10万香港ドル(約150万円)を大きく上回る約2200万香港ドル(約3億2400万円)を集めている。