6時間以上、最長900km飛行可能な油圧駆動式の重量物運搬ドローン「Flowcopter」
2022/05/06 07:00
イギリス・スコットランドのエディンバラ近郊に拠点を置くFlowcopterは、油圧モーター駆動のドローンを開発している。従来の電動ドローンでは困難な、海上の沖合など過酷な環境下での長距離飛行や重量物の運搬などへの活用を目指している。
Flowcopterは、航空機の型式証明を取得した信頼性の高い内燃エンジンを使用し、油圧ポンプと油圧モーター式のプロペラを駆動する設計で、6時間以上、最長900kmの飛行が可能であり、最大150kgの重量物を運搬できるという。オーバーホール時間間隔は1200時間で、実用上昇限度は7000メートルだ。
油圧ポンプには、デンマークに本拠を置くDanfossの「Digital Displacement Pump」を使用。4つの独立した油圧モーターを高帯域で制御して姿勢制御を実現しており、堅牢で過酷な環境にも耐え、最高クラスのPM(永久磁石)モーターと比較して出力重量比で優れているという。
Flowcopterは、イギリスの王立救命艇協会(RNLI)が海上救命艇用のコンパニオンドローンを製造したことから着想を得て開発しており、海上沖合での過酷な環境下で広範囲の捜索を可能にし、海上の遭難者発見だけでなく救命いかだを下ろして救助することまで想定した無人航空機(UAV)の開発を目指している。
(fabcross for エンジニアより転載)