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プログラムコンテスト参加者の投票により決定——新たな宇宙実験用「Astro Pi」の名称を発表

Raspberry Pi財団と欧州宇宙機関(ESA)は、プログラムコンテスト「European Astro Pi Challenge 2021/22」について、合計1万7168件のプログラムを国際宇宙ステーション(ISS)に実装したことを発表した。また、ISSで使用される新型「Astro Pi」2台の名称も発表した。

European Astro Pi Challengeは19歳以下の若者を対象とした教育プログラムで、「Mission Zero」と「Mission Space Lab」の2つのミッションがある。2021/2022年度は両ミッション合計で過去最多となる2万8126名が参加した。

初心者向けのMission Zeroでは、ISSで湿度を測定し、その測定データを宇宙飛行士に表示するAstro Pi用のプログラムを作成する。以前fabcrossでは、2021/2022年度Mission Space Labで299チームが宇宙空間での実験許可を獲得したことを紹介したが、Mission Zeroでは26カ国から参加した若者たちが作成した1万6869件のプログラムが実装されることとなった。実装されるプログラム数は、前年度と比べて84%増加した。

The Names for the New Astro Pi Computers

2021/2022年度のEuropean Astro Pi Challengeでは、2021年12月に打ち上げられてISSに搭載された、新型のAstro Pi2台を初めて使用することになる。これまで使用されていたAstro Piである「Ed」と「Izzy」の2台は2015年に打ち上げられ、5万4000人以上の若者が作成したプログラムを実行してきたが、2022年後半に地球に戻ってくる予定だ。

新たなAstro Piの名称は、Mission Zero参加者からの投票により選定されたものだ。2人の科学者にちなみ、近赤外線光に反応する高画質カメラを搭載したAstro Piは「Nikola Tesla」、可視光に反応するカメラを搭載したAstro Piは「Marie Curie」と名付けられた。Nikola Tesla氏は誘導電動機やテスラコイルなどを発明した電気技師で、Marie Curie氏は史上初めてノーベル賞を物理学と化学の2部門で受賞した人物だ。

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