スチュワートプラットフォームを採用した自動頭皮マッサージ器「Stewart Platform Head Massager」
2022/08/22 07:30
スチュワートプラットフォームを採用した自動頭皮マッサージ器「Stewart Platform Head Massager」をArduino公式ブログが紹介した。
スチュワートプラットフォームとは、複数のアクチュエーターを使用して天板の位置や傾きを制御するパラレルロボットだ。両端にジョイントが付いたリニアアクチュエーター6個を天板と底板の間に取り付けて、平行移動するX/Y/Z軸の3軸位置と、ピッチ/ロール/ヨーの3軸回転の合計6自由度を持つ。
Stewart Platform Head Massagerを制作したのは英国在住の組み込みシステムエンジニアであるDavid McDaid氏だ。持ち手部分にワイヤーが紡錘形につながっている安価なヘッドマッサージグッズを改造し、縦横無尽に動いて頭部を自動でマッサージしてくれる装置にする、というコンセプトの下で制作された。
制御基盤には「Arduino Mega 2560」を採用し、リニアアクチュエーターの代わりに英Robotisのサーボモーター「Dynamixel AX-12A」6個を使用している。AX-12Aを採用した理由は、既存のライブラリーが数多く存在していることと、デイジーチェーン接続が可能でありシンプルな配線で複数のモーターを制御できることだという。
Arduino Mega 2560とAX-12Aとの通信にはUARTを用いており、電源接続を簡略化したカスタム基盤を使用。Stewart Platform Head Massagerはバッテリーで駆動し、XT60コネクター付きの11.1Vリポバッテリー(2250mAh)を接続している。
各サーボモーターには長さ32mmのサーボアームを取り付けていて、コンパクトな形状でありながら大きな可動域を実現している。サーボアームやフレーム、マウントなどの各パーツは「Fusion 360」で設計し、3Dプリントしている。