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プラズマの作るグルービーなノイズを——冷陰極管を使ったプラズマシンセサイザー「Groovetube」

冷陰極管(CCFL)を使ったプラズマシンセサイザー「Groovetube」がKickstarterに登場し、人気を集めている。

Groovetubeは、蛍光灯に似たCCFL内部で発生するプラズマが、可聴周波数帯域においてオシレーション(発振)する原理を用いたシンセサイザー。プラズマの不安定さとマグネットでコントロールできる特性を利用し、これまでにない独特の音を出すという実験的な試みから生まれたプロトタイプだ。

CCFLは種類によって音が大きく変わるとし、開発元のあるイギリスで入手できるCCFL管の「T5、9"/ 225mm、6W」を使っている。ただし、液晶のバックライトや照明用途に多く使われてきたCCFLも、近年はLEDに押されて製造が縮小傾向にあり、安定供給できるカスタム品なども検討中とのこと。

放電によって生ずるプラズマを音源とする本機は、市販のシンセサイザーとは異なり、動きが予想不可能で再現性も低いため正確な制御は難しく、決して使い易くはないという。それでも低電力RFジェネレーターを使い励起し、高電圧をかけることでノイズを発生させ、グルーブ感のある独特なサウンドが出せる。また、マグネットの磁界に影響を受けるプラズマの性質を利用して、容易にエフェクトを加えることができる。

Groovetubeは、完成モデルを1399ポンド(約22万7000円)で提供する。出荷は2023年11月を予定しており、日本への送料は50ポンド(約8100円)だ。2023年3月23日までクラウドファンディングを実施し、3月14日時点で目標額の4500ポンド(約73万円)を上回る約8700ポンド(約140万円)を集めている。

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