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箱型変形バイク「タタメルバイク」がオーダーメイド抽選販売を開始

ICOMAは自社開発による電動バイク「タタメルバイク」の抽選販売を2023年5月5日に開始した。3時間の充電で約30kmの走行が可能で、価格は55万円(税込)から。申し込みは公式Webサイトの特設ページから受け付けている。

タタメルバイクはその名の通り折り畳める電動バイクだ。日本国内の規格では原付一種に区分され、公道での走行も可能。バッテリーを含めた車体重量は57kg(サイドパネルを除く)。走行時のサイズは1000mm×1230mm×650mmで、折り畳んだ際のサイズは690mm×690mm×260mmまでコンパクトになる。バッテリーはリン酸鉄リチウム電池を採用し、USBによる給電機能も搭載。ポータブル電源としても活用できるとしている。

2020年のMaker Faire Tokyoに出展した際のプロトタイプ(写真上、撮影:後藤銀河)と、今回発表したモデル(写真下)。

今回のオーダーメイド製造では、ボディの左右に配置したパネルや前方中央のパネルへの特殊印刷加工やユーザーの要望に合わせたカラー塗装の対応がメインで、その他のカスタマイズにも対応可能としている。抽選販売に当選したユーザーはデポジットとして1万円を支払った上で、千葉県柏市にあるサーキットでの事前試乗の機会が設けられる。

開発/製造元のICOMAは、タカラトミーで同僚だった生駒崇光氏と小縣拓馬氏が設立したスタートアップ。生駒氏がトランクケースサイズに変形する電動原付バイクの3D-CADの図面を、2019年にTwitter上に公開したところ大きな反響を呼ぶ。これをきっかけに本格的に開発をスタートした。2021年3月にICOMAを設立し、2023年には世界最大規模の展示会「CES 2023」で「CES 2023 イノベーションアワード」を受賞している。

fabcrossが2022年に取材した際、生駒氏は小ロットによる生産、ユーザーとの情報交換を通じて製品を一緒に作り上げていきたいと語っていた。今回のオーダーメイド生産は、その構想を具体化させたものといえるだろう。Webサイトでも、オーダーメイド販売を選んだ背景として、同社にフィードバックしながら使用する意思がある、ユースケースが異なるユーザーにバイクを販売することで、製品をより良く、使いやすいものにしたいとの記載がある。

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