同製品はオクタルベース（US8ピン）の五極管やビーム管の多くを使用できる真空管アンプキットだ。

アクティブオートバイアス方式により、球種を変えても自動的に最適なバイアス状態に調整されるため、真空管を挿し替えた際の調整は不要だ。また、B電源の電圧やカソード電流を3段階で切り換える「パワーモード切換スイッチ」をシャーシ上面に備えており、6L6などの中小出力管からKT150／KT170のような大出力管まで幅広い出力管の使用が可能だ。

五極管／ビーム管は、スクリーングリッドをプレートに接続すると三極管特性に変わる。同製品ではUL（ウルトラリニア）結線とTRIODE（三極管）結線の切り替えをシャーシ上面の結線モード切換スイッチで変更できるのが特徴だ。

同製品はプリアンプを併用することを標準としたパワーアンプだが、ジャンパー挿し替えでゲインを切り替えることで、プリアンプを使用せずに直接音源機器のLINE出力に接続して十分な音量を得られる。

さらに、ヘッドフォン対応のノイズ対策も重点的に施しており、FET式リップルフィルターや、電圧増幅管のDC点灯などのハムノイズ対策がなされている。

音質に影響を与えるコンデンサーには、導電性高分子電解コンデンサーやポリプロピレンフィルムコンデンサーなどを採用。大型カップリングコンデンサーへの交換にも対応しており、最大径22mm×長さ44mmのコンデンサーへの交換が可能だ。