回転するらせんの溝を上っていく鋼球の位置で時刻を示す置き時計型ガジェット
2024/03/14 06:30
電子機器と3Dプリントしたパーツなどを使用し、らせんを移動する2つの鋼球(マーブル)の位置で現在の時刻を表すガジェット「Dual Spiral Marble Clock」をRaspberry Pi公式ブログが紹介した。
この置き時計型ガジェットは、ステッピングモーター駆動で回転する3Dプリント製のスパイラルと、真ちゅう製ロッドを垂直移動するネオジム磁石付きスライダー、スパイラルのらせん状トラックを移動する鋼球の1セットが、2つ横に並んだ状態の構成となっている。
スパイラルの大きさは直径66×高さ100mmで、下から上まで続くらせん状のトラックは直径10mmの鋼球が入るように設計されている。スパイラル横のロッド3本に取り付けられたスライダーの磁石が鋼球を引き付け、スパイラルが回転するにつれて鋼球が上方へと進み、それにつれてスライダーも持ち上げられていく。
鋼球とスライダーが最上部に到達すると、鋼球はスライダーから引き離されてスパイラルの最下部までトラックを転げ落ちる一方、スライダーはロッドに沿って真下へ落下する。鋼球が最下部に到達すると、スライダーの磁石に再び引きつけられ、上方へと持ち上げられていく仕組みだ。
鋼球/スライダーの位置が現在時刻の時と分を表す仕組みで、スライダーを取り付けたロッド横には時と分を示す目盛り付きバーを設置している。本体土台の前面には1.14インチLCDスクリーンも搭載しており、24時間形式で時刻を表示するがLCD表示はオフにすることもできる。
スパイラルやスライダーの制御にはRaspberry Pi Picoを使用しており、正確な時刻を表示するためにRTCモジュールを用いている。また、スライダーを照らすLEDライトを制御するボタンも搭載している。
Dual Spiral Marble Clockのサイズは118×218×215mmで、重量は2.12kg。外箱の内部でスパイラル全体を覆うカバーは直径70mmの透明な飲料用プラスチックボトルをカットして使用している。外箱の素材はアクリルと木材で、背面にはリセットボタン、トグルスイッチ、USB-C電源ポートを備えている。
プログラミングには、Python統合開発環境の「Thonny 3.3.13」とMicroPython v1.20.6を使用。プロジェクト解説ページでは、スパイラルなどの3Dプリント用STLファイルや、PCB設計ソフトウェア用BRDファイル、プログラムのコードが公開されており、各パーツの作成方法や手順についても詳しく紹介されている。