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Raspberry Pi搭載の地震計「Raspberry Shake」——世界各地で地震動を測定

Raspberry Piと地震計を組み合わせたデバイス「Raspberry Shake」をRaspberry Pi公式ブログが紹介した。

Raspberry Shakeは、パナマを拠点に活動する地震学者や地球物理学者のチームによって開発された。Raspberry Shakeを使用することで、地震動に加えて、人間の耳には聞こえない超低周波音(インフラサウンド)、火山の噴火などさまざまな現象を観測できる。

Raspberry Shake

エントリーモデルに相当する「Raspberry Shake 1D(RS1D)」では縦揺れ(上下動)のみを検出できるが、縦揺れと横揺れ(水平動)を測定できる「Raspberry Shake 3D(RS3D)」に、以前fabcrossで紹介した「Raspberry Shake 4D」、地震波に加えて大気中の超低周波音も観測できる「Raspberry Shake & Boom(RS&BOOM)」なども販売されている。

初期のプロトタイプはTechnologic製シングルボードコンピューター(SBC)をベースにしていたが、開発チームは技術的要件を満たし低コストを実現するものを必要としていた。数年間にわたりさまざまなSBCを使用して試作を重ね、Ethernet接続で直接データダッシュボードへ接続できることや比較的安価であることなどからRaspberry Piが採用された。

Raspberry Shake

当初、Raspberry Shakeのクラウドファンディングでは20数人程度の支援獲得を目標にしていたが、数百人から支援を得る成功を収めた。ところが、リワードとして送られたデバイスにはプロ仕様のセンサーが誤って組み込まれていて、地震活動が活発な地域から何千kmも離れている場所でも地震活動を検知できることが明らかになった。この予想外の事態を受け、開発チームはRaspberry Piを使いつつ、地質学の専門家と一般市民の両方にアピールする設計をする方針にシフトした。

Raspberry Shake

既にRaspberry Piを所持しているユーザーであれば、Rasberry Shakeの地震計測コミュニティーに参加しやすい点もメリットだ。世界中に設置されたRaspberry Shakeが観測したデータはクラウドサービスに送信されており、デバイスのタイプや位置、マグニチュード、発生時期で分類され、Raspberry Shake公式Webサイトで閲覧できる。

こうした測定データは、2021年に発生したハイチ地震や、南極大陸での氷震、英国の都市部での交通量研究など、さまざまな学術論文や出版物に広く引用されている。

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