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3Dプリントしたパーツが取り付け可能——ねじ穴付き磁器「Corcelain」が発売

発明家でプロダクトデザイナーの高橋鴻介氏と佐賀県肥前吉田焼の窯元「224 Porcelain」は2025年2月14日、3Dプリンターでカスタマイズ可能なねじ穴付き磁器「Corcelain(コーセリン)」の予約販売を開始した。

Corcelainは磁器の底面のねじ穴に、3Dプリンターで造形したパーツが取り付けられる。マグカップや植木鉢、おもちゃなどさまざまなものが作れる。

同製品はCorcelainの公式サイト内オンラインストアで予約販売を開始し、価格は各3200円だ(税別)。3月中旬より順次発送予定で、予約販売期間中は10%OFFの特別価格で提供される。器の形状により「Circle」「Triangle」「Square」の3タイプをラインアップしている。

Corcelainの公式サイトではクリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY-NCに基づき、器とねじ、拡張パーツのサンプルデータ(STEPファイル)がダウンロードできる。

また、Makerコミュニティー「MakerWorld」とのコラボレーション企画として、オープン3Dデータを使って拡張パーツをデザインするコンテスト「MakerWorld x Corcelain」を併せて開催する。2月28日から3月23日まで、3Dモデルによる作品投稿をMakerWorldで受け付ける。

さらに、オランダ ロッテルダムで2月14日から開催される「OBJECT Rotterdam」において同プロダクトが展示されるほか、オランダ在住のデザイナーとのコラボレーション作品も併せて公開される。

Corcelainは、肥前吉田焼の未来を見据えたプロジェクト「よしださんち。」の一環として生まれた。佐賀県嬉野市内の吉田地区は長年有田焼や波佐見焼の下請け産地だった。近年高齢化が進み、技術の継承や分業体制の維持が困難な状況だ。産地存続のため、2023年度に肥前吉田焼の窯元を中心とした「肥前吉田焼産地再生チャレンジ推進協議会」が始動した。

224 Porcelainは400年の伝統を持つ磁器づくりの技法に加え、CNCや3Dプリンターなど、デジタル加工技術を活用したものづくりを続けてきた。

※「CC BY-NC」(表示—非営利)は原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示し、かつ非営利目的であることを主な条件に、改変したり再配布したりすることができるCCライセンス。

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